誰にも聞けない「サービス業の3S改善」現場改善コーチが伝授します |
【11】事務所には要らないものがいっぱい |
「整理」で説明しましたが、「要るもの」とは使うものでした。
それでは、事務所の中の要らないもの、つまり、使わないものを探してみましょう。
事務所の中には、机、引き出し、カウンター、テーブルなどがあります。
まずは、それぞれの機能を明確にしていきましょう。
机は仕事をするところです。
引き出しは、仕事に使うものだけを置くところです。
カウンターは、皆さんで使う共用ファイルや備品の在庫を置くところです。
テーブルは、会議や打ち合わせをするところです。
まず、テーブルの上にものが置いてあるのは、おかしいことに気が付きます。
すぐに、持ち主に返しましょう。
テーブルの端に、資料などを積み上げているのを見かけますが、ものを置くところではありません。
小さなテーブルを共用の文房具置き場にしているのを見かけますが、良いアイデアだと思います。
パンチや大型のホッチキス、テプラなど、あまり使わないものを共用で置いている場合です。
空いている机を共用文房具置き場にしているのも良いですね。
次に机を、チェックしてみましょう。
だいたい、固定席の机を使っていると思います。
そのため、自分の机という感覚になり、どうしても、引き出しが満杯になってしまいます。
しかし、自由席だったら、どうでしょうか? 自分のものは置けませんね。
そうなんです。会社の机や引き出しには、個人のものは置かないのが原則です。
置けるのは、現在、取り組んでいる資料だけなのです。
机のすぐ下に、大きな薄い引き出しがありますが、そこが懸案の資料の置き場なのです。
朝、その引き出しから、懸案の資料を出して、終業時にその引き出しにしまって帰るのです。
すると、机の上には何も置くものはなくなるのです。
引き出しの下の大きな部分には、キングファイルなどに入った資料がたくさん入っているでしょう。
本来は、共通ファイルとして、カウンターに入れるべきです。
多少の個人情報のファイルもあると思いますが、個人で持つのはそれだけです。
すると、大きな引き出しはガラガラになります。
そこに、私物を一時的に置くのは、仕方ないでしょう。本来は、個人ロッカーに置くのが望ましいです。
弁当やお茶などの私物を、一時的に置くのはOKとしましょう。
いつも使う文房具は、引き出しの一番上の部分に入れましょう。
毎日、使うものだけです。
ホッチキスの針や、消しゴムの在庫は、いつも使わないので、共通部分にみなさんの在庫として置きましょう。
カウンターにファイルを置きますが、あらかじめ業務に必要な大きさのものを準備することが重要です。
仕事が進むにつれて資料が増えるので、ファイルには余裕が必要です。
たまに、パンパンになったファイルで仕事を進めている人を見かけます。
運ぶのも重いし、とてもやりにくそうです。
ファイルには、保管用のファイルと、懸案中のファイルがあり、別にする必要があります。
保管用ファイルは、倉庫に置いた方が良いでしょう。
懸案用のファイルが満杯になれば、保管用に移動すれば良いのです。
懸案用のファイルは、皆さんが使うので、いつも置き場所が決まるようにすべきです。
そのために、背表紙に斜めにラインを入れるなどの工夫が必要です。
カウンターの中にも、使わない資料や本などがどんどん増えていくので、毎月1回ぐらいはチェックする必要があります。
しっかりと「整理」を行って使わないものを減らしてください。
事務所の場合は、少し放っておくとひどい状態になりやすいので、こまめなチェックが重要です。
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