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【10】整頓とは「戻しやすい置き方」
「整列」で、机の上や床がスッキリしました。
見栄えだけでなく、作業性も良くなっていますが、良い状態はなかなか続かないのです。
しばらくすると斜めになったり、工具がなくなったりします。

良い状態を維持するのが、「整頓」なのです。
「整頓」の頓とは、「すぐに」という意味です。
「すぐに」は2つあり、すぐに「取り出せる」こと、もう一つは、すぐに「元に戻せる」ことです。
特に、次に使うために、すぐに元に戻せることが重要です。

今置いている場所が、一番、取り出しやすく、元に戻しやすい場所でしょうか?
取り出しと戻しやすい場所は、簡単に楽に、より早く目的の場所に移動できることです。
例えば、よく使うものは、出来る限り、あなたの近くに置いた方が早く取れます。

人間の腕は、約30cmしか前後に動きませんので、腕が伸びきらない位置に置きましょう。
上の方向には腕の角度が最大45度ぐらいまでにします。
「整列」で決めた位置を、作業をしやすい位置に工夫することが、「整頓」の第1歩です。

取り出し、元に戻しやすい位置に置けるようになっても、そのままにしておくと、しだいに置いたものがなくなっていきます。
なくなると、とてもイライラします。それは、ペンなどが元の位置に戻らないからです。
決めた位置を変わらないようにすることが重要です。

そのため、誰が見ても、正しい位置であることが、一目で分かるようにします。
つまり、正しい置き場所に「ラベル」を付けるのです。
置く場所を決めるためには、3つのことを決める必要があります。

「定位置、定品、定量」

ものを置く位置、何を置くか、そして、数量を決めます。
例えば、「一番上の引き出しに、黒・赤・青のペンを、各1本」という感じです。
3つのことを決めるので、「三定(さんてい)」と呼ばれています。

誰が見ても分かるようにするには、ラベルを貼りつけます。
ラベルは、ラベルプリンター(テプラなど)で作成すると簡単です。
ラベルを作って机に貼り付ければ、「定位置」と「定品」は決まります。

数量は、ラベルに品名と一緒に、例えば「赤ペン/1本」と書けば簡単です。
また、品物の周りに細いテープで囲う方法もあります。
囲った中には、必要な数量だけしか置けないようにしておきます。

決めた位置に置くと、仕事がスムーズになります。
作業にリズムが生まれてきます。
反対に、ものがなくなった時の探す動作は、リズムを大きくこわしてしまいます。

はじめての会社に行って、正しい位置が一目で分かるのは、とても感動します。
この会社は5Sがしっかり出来ていると感じます。
誰が見ても分かるようにすることは、その職場以外の人に感動を生むのです。

「整頓」のレベルが高いと、職場が引き締まっている印象を与えます。
     
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