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【12】PCのムダをなくしましょう
PC作業のウエイトが多い場合を考えてみます。
専用のアプリのオペレーションを行ったり、エクセルやワードで文書を作成することが中心になります。
PC作業のムダは、マウスを使う時に発生します。

マウスをいたずらにグルグル回しているのを、よく見かけます。
これは最悪のムダなので論外ですが、マウスの位置決めのために神経も使うし、時間もかかります。
マウスは便利なので、何でもマウスに頼ってしまうのは、生産性がダウンしてしまいます。

PCのムダを防ぐには、出来る限りマウスを使わないで作業することが重要です。
例えば、マウスを使って文字をコピーする場合は「範囲設定 → 右クリック → コピー → コピー先に移動 → 右クリック → 貼付」と、マウスを6回操作することになります。
右クリックを使わないで、ツールバーを使う人の場合は、マウスの移動がもっと大きくなります。

これに対して「ショートカットキー」をうまく使うと、かなり早く操作ができます。
コピー作業の手順は「範囲設定 → [CTRL]+[C] → コピー先に移動 →[CTRL]+[V]」となります。
マウスの操作は、2回だけになり、かなり早く操作ができるようになります。

覚えておくと便利な「ショートカットキー」は以下です。

[CTRL]+[C] コピー
[CTRL]+[V] 貼付
[CTRL]+[X] 切り取り
[CTRL]+[S] 上書き

他にもたくさんあり、「ショートカットキー」だけで、本が出版されている位です。
いくつかを使えるようになると、キーとマウスの間の手の移動がなくなるので早く楽に操作ができます。

もう一つの、やっかいなPCのムダはファイルの探しのムダです。
デスクトップに図柄が見えないくらい、ファイルを貼りつけているのを見かけます。
机の上に資料をてんこ盛りにしているのと同じです。
これは最悪であり、すぐにデスクトップの使用を禁止すべきです。

PC作業を行っていると、ホルダーからファイルを探すのに時間がかかる時があります。
見つからないとイライラします。これは、ホルダーの3Sが出来ていないからです。
ホルダーの名前の付け方が決まっていない、修正前のファイルを残している、古い不要なファイルを残しているなどのためです。

私も在職中に、何度も職場のホルダーの3Sにチャレンジしましたが、上手くいきませんでした。
それは、覚悟が出来ていなかったからだと分かりました。
かなりの覚悟をしないとうまくいかないのです。
その覚悟とは、次のような項目です。サーバーに複数のPCが接続されているケースで考えます。

①PCのローカルディスクは使用せず、全てサーバーベースで業務を行う
②サーバーは共用ファイルのみを保管する(個人情報は入れない)
③ファイルを修正した場合は、上書き保存し修正前のファイルは残さない
④個人情報はルールを決めた上で、PCのローカルディスクを使用する

この覚悟とは、基本的なことなのですが、守れないルールのことです。
まず、サーバーを使う全員が、この覚悟ができるようにすることが重要です。
この覚悟ができないうちは、ホルダーの3Sは難しいのです。

みなさんでこの覚悟ができたら、一般的に言われている取り組みを行ないましょう。
それは、ホルダーの標準化、ファイル名の付与ルールの決定、ホルダーの管理者の設定です。
ホルダーやファイルの名前の標準化だけ行っても、すぐにゴチャゴチャになることを何度も経験しました。
基本的なサーバーの使い方が標準化できないうちに、ファイル名だけ統一しても、業務ロスになるだけなのです。

手順は3Sと全く同じで、整理から行います。
まずは、サーバーの中に膨大にある不要なファイルを整理、つまり消すことからはじめます。
新しいホルダーの体系ができたら、そこに必要なファイルだけを必要な人に移動してもらうのが良いでしょう。
ファイルを使う時に、面倒ですが、新しいホルダーにルールに従って名前を変えて移動するのです。

その際、使うファイルだけを移動することを、全員で守ることが重要です。
ホルダーの容量を監視しながら行う必要があります。
あとは、古いホルダーを消去する時期を周知徹底して、その時期になれば、目をつぶって消してしまうのです。
「どんなファイルでも10秒で検索ができる」のような目標を決めて行うのが良いでしょう。

PC作業の生産性を向上することは、モチベーションの向上にもつながります。
地味ですが、継続的に進めることが重要です。
     
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