現場改善ヒント提案する現場改善コーチです

あなた一人で手抜きでできる楽々改善。楽に楽しく現場改善しましょう! 楽々改善舎
メルマガ で 5S改善を実践しよう!
「楽々改善ストリート4」 5S活動を事例で進めよう
2018.5.29 <第4号>

メールマガジン「楽々改善ストリート4」第4号をお届けします。

先週、管理技術の技能伝承のお話をしましたが、管理技術とは品質管理、生産管理、原価管理などを指します。
改善に必要なスキルとしては、QC・IE・VEなどです。

「ウチの会社はQC部門があるので大丈夫」だと思っていませんか?
お客様へのやりとり(お詫び?)や出荷検査は、しっかりやっていると思いますが、良品のモノづくりが実現する活動をされていますか?
実は、QC部門はモノづくり自体を知らないことが多いのです。

良品のモノづくりにはIEのスキルが重要なのです。IEのスキルとは? ますます分かりにくいですね。
このように、実態とどのように取り組めば良いのか分かりにくいのが、管理技術なのです。

楽々改善ストリート4では、ムダを価値に変える実践的な方法を、一緒に考えて行きます。
今までに、進める方法は説明してきましたので、こんな場合、どうすれば良いか考えてみましょう。
実際に5S改善を実践するために、具体的な事例を通して、あるべき進め方を見つけたいと思います。

次の手順で進めて下されば、嬉しいです。

(1)最初の週に課題を、皆さまにお送りします。
(2)1週間、どうすれば良いか考えてみてください。
(3)次週に、あるべき姿の一例をお送りします。

つまり、2週で完結するようにお送りします。
ここに登場する「おおきに工場」のあるべき姿で進めて欲しいと願っています。

今回は、あるべき姿の一例をお送りします。
あくまでも、一つの考え方ですので、イイとこどりをして活用頂ければありがたいです。

進めていく中での「悩んだこと」はじめ、ご意見・ご提案をお待ちしています。

※HPからご登録頂いた方、名刺やメールを頂きました方に発信させて頂いています。

----------------------------------
4回目:あるべき姿
----------------------------------

◇5S活動の目的(正しい:〇 微妙:△ 良くない:×)

「おおきに工場」での話です。

5S活動のスタートにあたって、推進するメンバーが集まって(〇)、ディスカッションをしました(〇)。
工場長が5S活動を行うと決めて5S活動をスタートしたのですが(〇)、やや、ばらつきが生じたとリーダーであるAさんが話しました(△)。
Aさんは、まずは「5S活動の目的」をはっきりしたいと言いました(〇)。
そこで、5S活動の目的について話し合いました(〇)。

Aさんは、会社として取り組むのだから(〇)、会社が儲かることが目的だと言いました(×)。

Bさんは、会社をキレイにすることが大事だと主張しました(△)。

Cさんは、仕事を楽にすることが重要だと考えていると話しました(〇)。

<では、解説です>

・推進するメンバーが集まって(〇):5S推進のメンバーみんなで同時に進めることが重要です。

・ディスカッションをしました(〇):どんどん情報交流をして欲しいです。

・工場長が5S活動を行うと決めて5S活動をスタートした(〇):TOPの意思決定が重要です。

・ばらつきが生じた(△):全部門でスタートすると、必ず、バラツキが生じます。
 業務内容も人員構成も異なるので、仕方がありません。絶対に、進んでいないチームを責めることはしないようにしましょう。
 それぞれのレベルで向上すれば、良いのです。

・「5S活動の目的」をはっきりしたいと言いました(〇):目的を明確にすることが、非常に重要です。
 何のために行うのかを共通認識した上で5S活動を推進しなければ、必ず、停滞が生じます。

・5S活動の目的について話し合いました(〇):共通認識のために、とても重要です。

・Aさんは、会社として取り組むのだから(〇):5S活動は会社のプロジェクトとして進めなければ、上手く進みません。

・会社が儲かることが目的だと言いました(×):会社のプロジェクトであれば、儲かることが目的のように感じます。
 5S活動では、目的ではなく、5S活動を行った結果、会社が儲かるのだと考えて欲しいです。
 儲けを目的にすると、どうしても、やらされ感が生まれ、活動が停滞してしまうからです。

・Bさんは、会社をキレイにすることが大事だと主張しました(△):キレイにすることは大事ですが、目的ではなく手段です。

・Cさんは、仕事を楽にすることが重要だと考えていると話しました(〇):5S活動の目的は、ムダをなくし、仕事をやりやすくすることです。
 つまり、ムダを価値のある仕事に変えることにより、仕事を楽にすることです。
 仕事が楽になれば、必ず、会社が儲かるようになります。儲けは結果であると考えましょう。

このように、5S活動をスタートする時には、必ず、5S活動の目的をはっきりと理解して欲しいのです。
目的が不明確であると、マンネリになるケースが多いのです。
5S活動をスタートしている会社でも、一度、何のために行っているのかディスカッションされることをお勧めします。
リーダーが、上記のCさんの意見「仕事を楽にするため」にまとまるように、上手く話しをして欲しいのです。

 
前ページへ 目次へ 次ページへ
©2016 RAKURAKUKAIZENSYA