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3.5Sは「整理」からスタートしましょう
【まとめ】

「整理」とは、「要るものと要らないものを分けて、要らないものを捨てる」ことです。
たいていの場合、「要らないもの」が決められないのです。
「要るもの」とは、「使うもの」と考えると判断がしやすくなります。

簡単に要るものを見極める方法として、机の中や作業台のものを全て外に出し、使う時にそこから持って来て使うやり方がおすすめです。
実際に使ったものだけになります。

「捨てるものを決める」決断が必要になります。
捨てる日付がきたら、目をつぶって捨ててしまいましょう。
捨てる時には、考えてはダメです。
何も考えずに、思い切って捨ててしまいましょう。

捨てる前に一か所にまとめて、写真を撮り、重量を計ります。
「トータル何kg捨てた」ということが、5S活動のやりがいになります。

【1】要るもの/要らないものとは?

「整理」は、「要るものと要らないものを分けて、要らないものを捨てる」(B030)ことです。
これだけのことなのですが、実際にやってみると、かなり難しいのです。
それは、「要らないもの」を判断しなければならないからです。
たいていの場合、「要らないもの」が決められないのです。

最初に、身の周りの机の中や作業台などを見てみましょう。
色々なものがありますね。この中の「要るもの」の見極めが、なかなかやっかいなのです。
あなたに、「要るものですか?」と質問すると、たいてい「要るものです」または「分かりません」と答えるでしょう。
本当に要るものでしょうか?

この「要るもの」とは何かについて、考えてみましょう。
現場にとって「要るもの」は何か、現場のみんなで決めることが重要です。
そこで、質問を変えて、「最近、使いましたか?」と質問すると、使っていないものが多いのです。
「使うか使わないか」で考えると判断がしやすくなります。

◆使うものとは?
整理は、単なる「片付け」ではありません。
単に「使いますか?」と質問すると、「使う」と答えるのです。
「いつ使うか」が、重要なのです。(B031)
そこで、次のように分けてみましょう。

(1)今日、使うもの
(2)今週、使うもの
(3)今月、使うもの
(4)いつか使うもの
(5)使わないもの
(6)壊れていて使えない

(6)は壊れているので、すぐに捨てることができます。
(1)から(4)までが、使うものです。
(1)の「今日、使うもの」だけを、身の周りに置くのが最も良いのですが、(2)や(3)そして(4)の「いつか使うもの」も、すぐに使いそうな感じになってきます。
なかなか分類しようとしても、できないのが人情です。
(5)は使わないので要らないものですが、なかなか捨てることができません。
どうすれば、身の周りを使うものだけにできるのでしょうか?

【2】簡単に要るものを見極める方法

あなたの身の周りを、「今日、要るもの」だけにする簡単な方法をお教えしましょう。
まずは、机の中や作業台のものを、全て外に出してみてください。
横にある棚でも、箱の中でも、台車の上でも構いません。
全てのものを出した後、ちょっと面倒ですが、使う時に使うものだけを、そこから持ってきて使います。

◆要るものは予想以上に少ない
あなたの身の周りは、今日使ったものだけになります。
1週間続けると、「今週、要るもの」だけになります。
あなたの身の周りは、すごくスッキリします。
頭で考えると、どうしても必要になってきますが、実際に使ったものだけにすると、予想以上に少ないことが分かります。

実際に使ったものだけになるのですから、誰も文句が言えません。
範囲を決めて、一度、やってみてください。
びっくりするほど、あなたの周りがスッキリします!

【3】捨てられません。どうしよう?

あなたの周りは、「要るもの」だけになりました。
1週間継続すると、1週間以内に使ったものだけになります。
スッキリして良い状態です。

次に、使わなかったものを「捨てる」のですが、実際には、なかなか捨てられないのです。
捨てようとすると、どこからか「捨てないで」という声が聞こえてくるようで、捨てることができません。
外に出したものは、離れた倉庫などに移してしまいましょう。
使う時には戻して構わないのですが、離れた場所にあると元に戻りにくくなります。

◆捨てるものを決める
そこで、「捨てるものを決める」決断が必要になります。
「捨てるもの」とは何かを決めるのです。(B032)
法律で保管が決まっているものは除きますが、だいたい、次の3つが考えられます。

(1)1か月以内に使わないもの
(2)3か月以内に使わないもの
(3)半年以内に使わないもの

例えば、(2)の「3か月以内に使わないもの」を「捨てるもの」と決めたとします。
身の周りから外に出した日を、大きく書いておきます。(B034)
3か月後には、3か月間、使わなかったのが、そのままに置かれています。
日付を見て、3か月目に、目をつぶって捨ててしまいましょう。
捨てる時には、考えてはダメです。
何も考えずに、思い切って捨ててしまいましょう。

捨てる時には、せっかく決断して捨てるのですから、捨てる前に一か所にまとめて、写真を撮り、重量を計ります。(B033)
「トータル何kg捨てた」ということが、5S活動のやりがいになります。

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