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「楽々改善ストリート4」 5S活動を事例で進めよう
2018.8.28 <第16号>

メールマガジン「楽々改善ストリート4」第16号をお届けします。

「コーチング」のお話を聞く機会がありました。
ティーチングとコーチングをどのように活用するかという点は興味を持ち、営業や企画などの業務には有効であると感じました。
話しをずっと聞いていると、工場の技能伝承には、どちらも適していないということに気がつきました。

かつての日本のお家芸であったOJT(仕事を通してトレーニングを行うこと)が、やはり、もっとも有効なのです。
しかし、OJTが弱体化してしまいました。特に、管理技術(IE・QC・VEなど)のOJTは壊滅的な感じです。
今、私が推進している「5Sから改善に展開しながら継続できるコーチ」が重要であると再認識しました。

楽々改善ストリート4では、ムダを価値に変えるためには、こんな場合どうすれば良いかと考えていきます。
実際に5S改善を実践するために、具体的な事例を通して、あるべき進め方を見つけたいと思います。

次の手順で進めて下されば、嬉しいです。

(1)最初の週に課題を、皆さまにお送りします。
(2)1週間、どうすれば良いか考えてみてください。
(3)次週に、あるべき姿の一例をお送りします。

つまり、2週で完結するようにお送りします。
ここに登場する「おおきにXX」のあるべき姿で進めて欲しいと願っています。

今回は、あるべき姿の一例をお送りします。
あくまでも、一つの考え方ですので、イイとこどりをして活用頂ければありがたいです。

進めていく中での「悩んだこと」はじめ、ご意見・ご提案をお待ちしています。

※HPからご登録頂いた方、名刺やメールを頂きました方に発信させて頂いています。

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16回目:あるべき姿
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◇整頓の準備として整列を行うとスムーズに進みます(正しい:〇 微妙:△ 良くない:×)

「おおきに工場」での話です。
5S活動として整理を行って職場のものが少なくなり(〇)、清掃のやり方をみんなで決めて実施できるようになったので、かなりスッキリしました(〇)。

そこで、5S活動の核心である整頓を行うことにしました(〇)。
整頓とは「ものの置き方のことで、取りやすく、そして、戻しやすいことが大事である」(〇)ことを、メンバーみんなで確認し合いました(〇)。
そして、整頓の進め方をメンバーみんなでディスカッションしました(〇)。

Aさんは、現場には必要なものしかないので(〇)、キレイに見えるように並べて(×)、ラベルを貼り付ければ良い(△)と言いました。

Bさんは、最初は取りやすく、そして、戻しやすい位置を見つけることが重要である(〇)と主張しました。
そのためには、ものを置く位置を仮に決めて(〇)、一定期間、使ってみれば良い(〇)と話しました。

Cさんは、工具や材料は使う場所の近くに置く方が良いと言いました(〇)。
場所がなければ、斜めに置いても良い(△)と話しました。

<では、解説です>

5S活動として整理を行って職場のものが少なくなり(〇)⇒最初に整理を行うことは、良いことです。

清掃のやり方をみんなで決めて実施できるようになったので、かなりスッキリしました(〇)⇒キレイになることは、良いことです。

5S活動の核心である整頓を行うことにしました(〇)⇒整理、清掃の次に整頓のステップに入ります。

整頓とは「ものの置き方のことで、取りやすく、そして、戻しやすいことが大事である」(〇)⇒その通りです。

メンバーみんなで確認し合いました(〇)⇒良いことです。

整頓の進め方をメンバーみんなでディスカッションしました(〇)⇒メンバーで進め方を共有することが重要です。

Aさんは、現場には必要なものしかないので(〇)⇒それは良いことなのですが…

キレイに見えるように並べて(×)⇒整頓とは並べることではありません。使いやすくすることです。

ラベルを貼り付ければ良い(△)⇒最初から貼り付けると手間がかかります。はがすと使えなくなるからです。
 使いやすくなってから、ラベルを貼り付けましょう。

Bさんは、最初は取りやすく、そして、戻しやすい位置を見つけることが重要である(〇)⇒その通りです。
 整頓の前に、整列のステップを行うと、整頓の定着が早く行えます。

そのためには、ものを置く位置を仮に決めて(〇)⇒使いやすいと思われるところに仮に決めてみましょう。
 この段階では、ラベルはもったいないです。養生(仮止め)テープを貼り付け、マジックで手書きすれば楽にできます。

一定期間、使ってみれば良い(〇)⇒整列のもっとも重要なことは、確認する期間を決めることです。分かるように書いて置きましょう。
 もちろん、使いにくければ変更すべきです。その際、変更した時点で確認期間を決めてください。

Cさんは、工具や材料は使う場所の近くに置く方が良いと言いました(〇)⇒良く使うものは手元化がもっとも重要です。

場所がなければ、斜めに置いても良い(△)⇒できる限り、直角平行に置きましょう。
 直角平行に置く方が効率的に配置することができます。斜めに置くとどうしても、場所を取ってしまう傾向にあります。

※整理⇒清掃を進め、いよいよ整頓に入るのですが、まずは準備として整列を行うとスムーズに進みます。
時々、5Sの推進部隊が整理を行わずに、整頓を行っているのを見かけます。
どうしてですかと質問すると「現場がやってくれないので、事務局でラベルを作って貼った」とのお話を聞きます。
ラベルを貼り付けると、5S活動が進んでいるように思うのでしょうか?
現場が納得していない場合が多く、ラベルの上に違うものが置かれているほど、残念なことはありません。
時間がかかっても、使う人が納得できる使いやすい位置を見つけることが重要です。

 
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