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「楽々改善ストリート3」 現場改善を楽しむ
2018.3.6 <第9号>

お疲れさまです。現場改善コーチの来嶋です。
あなたの5S改善は、順調でしょうか?
少しでも改善を進めて、楽に楽しくなって欲しいと願っています。

メールマガジン「楽々改善ストリート3」第9号をお届けします。

「現場改善を楽しむ」の9回目は、トヨタが高い品質を維持できている秘訣の「なぜ5回、真因を追求する」についてお伝えします。
一度、問題が発生した時に、なぜ5回を実践してみてください。やってみると、5回は実に難しいことに気がつきます。
そのまま実現することは難しいですが、考え方を理解することは重要です。

まずは、TPSの理解からスタートし、すぐに実践できるようにしたいと考えています。
次の手順で進めて下されば、嬉しいです。

(1)「現場改善を楽しむ」を読んで、概要を理解してください。
(2)実践すべき内容を、説明します。1週間で、ゆっくり実践してください。
(3)悩むことが発生したら、下記のメールアドレスにご連絡ください。ヒントをお送りします。

進めていく中での「悩んだこと」はじめ、ご意見・ご提案をお待ちしています。

※HPからご登録頂いた方、名刺やメールを頂きました方に発信させて頂いています。

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誰にも聞けない「トヨタ生産方式」
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<8章>なぜ5回、真因を追求する

不良や機械のトラブルが発生した時、直感で対策を打ったために、なかなか対策出来なかったことを経験したことがありませんか?
毎日、見ているので分かっているつもりだったかも知れませんが、対策がはずれたのです。
何度もこんな対応を行っているとモグラたたきになり、対策に時間がかかってしまいます。

TPSでは、問題が発生すると、なぜ、なぜと5回繰り返して真因を追求し、問題を課題に変えます。
一つの問題に、5回のなぜをぶつけるのは、かなり難しいです。
トヨタでは、なぜ、なぜと5回、繰り返せば、ほぼ真の原因が見つかることを経験から知っているのです。

例えば、機械の故障の発生に関して、なぜ5回で真因を追求します。

1.なぜ、機械が故障したのか?
  ⇒レバーがスムーズに動かなくなった
2.なぜ、レバーがスムーズに動かないのか?
  ⇒レバーの軸受部が焼き付いた
3.なぜ、軸受部が焼き付いたのか?
  ⇒注油がされてなかった
4.なぜ、注油しなかったのか?
  ⇒定期点検項目に入っていなかった
5.なぜ、定期点検項目に入っていなかったのか?
  ⇒軸受部の構造を理解してなかった

真因は、教育にあることが分かりました。
故障の状況を見れば、油切れであることは、すぐわかります。
そして、対策である注油もすぐに出来るのですが、いくら注油しても、定期点検項目に入っていないので、この故障は再発することになります。

真の対策は、注油を定期点検項目に入れることと、さらに、メカ構造の教育を行うことになります。
他にも、定期点検項目から漏れている箇所があるかも知れません。
時間はかかりますが、しっかりとメカ構造の教育を行うことが、この故障を撲滅する対策になります。

不良が発生した、機械が故障したなど、様々なトラブルが発生するでしょう。
その際、じっくりとなぜ5回を行い、真の原因を対策することが重要になります。
場当たり的な対策ばかり行っていると、結局、時間と不良のムダを発生することになります。

「現場現物」という言葉は知っているので、現場に行って問題の現物は見るでしょう。
しかし、もっとも重要な「現実」、つまり、なぜ問題が起きたのかという点は、あまり見ないことが多いのです。
何かまずい点があったのですが、誰でもまずい点は見たくないものです。
しかし、しっかりとまずい点を見なければ解決できないのです。

そのため、トヨタでは「現場現実」と言っています。
もっとも重要なのは、現実をしっかり見ることです。
この現実を見る方法が「なぜ5回、真因を追求する」ということです。

問題が発生した時は、現場で現物を見ながら、しっかりとなぜ5回で現実を見つめてください。
必ず解決に向かいます。

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さあ、実践してみよう
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品質を工程でつくり込むために、「なぜ5回、真因を追求する」を行ってみましょう。
不良要因をしっかりと見極めることが重要なのです。

◇問題が発生した時、発生現場に行って実物を見ましょう。

・発生した状況をしっかりと見ましょう。

・何度も発生している問題ほど、現実を見ていないことが多いです。

・しっかりと、現実を記録することも重要です。

◇なぜなぜと5回、真因を追求してみましょう。

・5回は難しいですが、一度、チャレンジしてみましょう。

・表面的な「なぜ」になっていませんか?

・意外なところに真の原因が潜んでいるかも知れません。

◇事務作業でも失敗することがあります。同じように「なぜ5回、真因を追求する」を行うことができます。

・例えば、会議時間に遅れた、コピーの部数を間違えた、電話するのを忘れたなど、再発防止を行ってみましょう。

さあ、ゆっくり実践してみましょう!

 
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