誰にも聞けない「セル生産」 現場改善コーチが伝授します |
【Q7】どんな手順で進めるのでしょうか? |
「セル生産方式」の中で、特に「U字ライン」をモデルに考えたいと思います。
まず、どんな製品でもセル生産方式で、生産できるのではありません。
手に持てるぐらいの大きさのものが最適です。
半導体のように小さなものはダメです。
反対に自動車のような大きな製品もできません。
重いと手で持てないので、搬送するためにメカが必要になるからです。
モデルとして、10人のコンベアラインを考えてみたいと思います。
一人の作業は、10秒とします。総工数が100秒の製品です。
これを3名のU字ラインで生産しようと考えます。
最初にすることは、現状作業の正確な分析を行うことです。
10名の作業が、それぞれ、何秒かかっているのかを測定するのです。
コンベアラインに行って、ストップウォッチで測定しても正確な時間は分かりません。
全ての作業者が、コンベアに合わせて作業を行っているからです。
どうすれば、一人ひとりの正確な作業時間が測定できるでしょうか?
これが、難しいのです。
少し時間がかかりますが、2つの方法があります。
一つは、コンベアを停止し、一人ずつ作業を行う方法です。
作業を終えたら、手で次の作業者にワークを送るのです。
コンベアに関係なく作業を行うので、合わせ作業がなくなります。
さらに良い方法は、10工程全てを一人の作業者が行って時間測定する方法です。
10工程全てができる多能工がいる場合だけですが、熟練と新人の時間差が少なく測定できます。
コンベア上で一人の作業者が、順番に一工程ずつ作業を行い時間測定を行うのです。
このようにして、現状の正確な時間測定を行うことが第一歩になります。
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