5S活動から現場活動に発展させるヒント集です

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1人で学ぶ
「5S改善を止めないための15のヒント」 -5S活動の誤解-
11.会社間の交流が5Sの継続にもっとも重要
5Sが進んでいる現場を訪問すると、現場メンバーが元気よく挨拶してくれ、とても良い印象を受けます。現場メンバーがとても元気なのです。現場が元気だと、どんどん現場改善も進みます。これが、本物の「5S+現場改善」です。現場に少しの弱点があっても、強みをどんどん伸ばしていくと、弱点はカバーできるようになります。つまり、現場の弱点を対策するのはなく、良いところをさらに伸ばすことが重要なのです。5S改善の大きなメリットは、現場が元気になり、現場の強みをさらに強くできることです。

現場が元気になると、現場がキレイになります。現場がキレイになると、見学者が増えます。見学者が増えると、さらにキレイになります。「工場、まるごとショールーム」を実現している会社があり、素晴らしい現場を実現されています。ショールームになると、お客様がどんどん見学にいらっしゃいますので、5Sを止めることはできなくなります。

5S改善は、継続することがもっとも重要なのです。その「しかけ」の一つに、5Sを通しての会社間の交流があります。1社だけで5Sを推進していると、どうしてもマンネリに陥りやすいのですが、同じように5Sを推進している会社と定期的に交流すると、簡単には5Sを止められないようなります。会社間で、適度な競争心が働くためです。このマンネリに、もっとも効果的なのが、会社間の交流なのです。

機密事項なので、社内を見せることは出来ないとお考えかも知れません。確かに重要なノウハウがあるので見せられないところもありますが、会社全てがノウハウではないと思います。5Sや現場改善は業種が違っていても、同じような活動内容であることが多ものです。そのため、異業種のメンバーが集まって現場で改善アイデアを考えることは、とても良い刺激になります。同じ土俵で考えることができるためです。良いところだけでなく、悪いところも見て回るのも重要です。

単に見学するだけでなく、いくつかの会社のメンバーが、一緒に現場や事務所を回って、問題点を見つけ改善案を考えるのです。現場で自由にディスカッションしながら考えると、びっくりするくらいアイデアが出て来ます。研修の人数が多いと、4~5人程度のチームに分けて行います。同じぐらいの年代の人が集まることが出来れば、さらに効果的です。いくつかの会社を持ち回りで、順番に回ると、競い合うように改善案が出て来ます。さらに改善案のディスカッションの中で、仕事のグチも出て来ます。業種は違っていても、現場の悩みは同じなので共感し合えるのです。さらに5S推進者間の良いコミュニケーションが実現します。

もう一つのメリットがあります。「ある会社での常識が、別の会社での非常識である」ということです。ある会社で苦労したアイデアをもらって、苦労なくできることは実に効率的です。アイデアをもらった会社は、別のアイデアでご恩返しすれば良いのです。つまり、「5S改善の高位平準化」が実現できることになります。5Sを通して、Win-Winの関係になることが、もっとも効果的です。どんどん、加速して5S改善が進むようになります。

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