現場改善ヒント提案する現場改善コーチです

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【5】3Sとは? 
「3S]とは、私の推奨している進め方で言うと、「整理」「清掃」「整頓」の3つです。
そこに、「清潔」と「躾」を入れて「5S」といいますが、この二つを通り診断で見るのは難しいでしょう。
「3S」をしっかり見る方が、現場の実力が判断できます。

よく3Sで勘違いするのは、現場の単なる美しさです。
床にワックスがけをしてピカピカ、壁にペンキが塗られて新築のにおいがする… ちょっと怪しいです。
不自然な部分がないか、しっかりと見て欲しいです。

まず「整理」とは、「不要なモノが現場にないか?」ということです。
整理は「捨てる」ことですから、不要なものを捨てて、必要なものだけになっているか?ということです。

具体的には、
・現場に、材料などのダンボール箱がないか?
・使っていないもの、ほこりのかぶっているものがないか?
・使えない機械や工具がないか?
と、いうことを見ましょう。

現場に材料が、全く見えないことがあります。
部品が大きいと、材料なしでは生産ができるはずがありません。
一時的に、避難(隠す?)している場合もありますので、注意してください。

次は、「清掃」です。
ゴミやホコリがないか? 汚れていないか?
ピカピカの状態になっているかということです。
もっとも、分かりやすいのは、清掃用具入れをみることです。

清掃用具入れに扉があると、まずは3Sの取り組みはやっていないと判断して間違いないでしょう。
扉をあけると、汚れた清掃用具が見えるはずです。
汚い清掃用具で掃除をすると、かえって現場が汚れます。
機械の下も、良く見て下さい。ほこりやゴミが見当たらなければ優秀です。

三番目は「整頓」です。
「定位置、定品、定量」の三定(さんてい)が出来ているか確認します。
そして、その表示があるか?ということです。
整頓を理解することが難しいので、とんちんかんなことをしている現場を見かけることが多いのです。

工具や材料の位置が、素人が見ても分かるようになっていれば良い状態です。
その現場の素人である自分が、工具を取って、自分一人で元に戻せたら、まずは合格です。
でも、なかなか通り診断だけでは、現場を触ることは出来ません。

分かりやすいのは、作業台にレンチセットが置かれていると、まずは理解していないと判断して良いでしょう。 
レンチセットの全ての六角レンチを使う機械はありません。
必要な六角レンチを2~3本、置いておけば良いのです。

不必要な形跡管理(姿置き)があるのも、良くない状態です。
姿置きのボードの製作は、時間ばかりかかって大変です。
油で汚れていて、歯抜けになっていたら、使っていないということです。

まず、このような切り口で、現場の3Sのレベルを、しっかりと判断しましょう。
 
     
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