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あなた一人で、手抜きでできる「作業を楽にする現場改善」
【17】バランスは大丈夫ですか?
ライン作業では、一人ひとりの「作業バランス」が重要です。
作業バランスは、一人ひとりの作業時間のバラツキにより変化します。

作業バランスは、手待ち発生の状態でも、ある程度の推測をすることができます。
バランスが良ければ、手待ちは発生しません。

しかし、先ほどの合わせ作業のため、正確には分かりません。
やはり、ラインの一人ひとりの作業時間の測定が必要となります。

理想は、全て同じ作業時間の場合です。
ラインバランス効率が100%の状態です。
一人ひとりの作業時間が同じになるように改善する必要があります。

作業改善する方法は、今までと全く同じです。
ライン全員でアイデアを出し、改善を行ってください。

しかし、一日中、良いバランスを維持することは、かなり難しいのです。
そのため、なかなか思ったような生産数を出せないことがあります。

それは、何故でしょうか?
全員が常に同じ作業を行っていれば良いのですが、作業にバラツキが発生するためです。

例えば、5名のライン作業を考えてみましょう。
このラインは、ラインバランス効率が100%に改善されています。
しかし、5名の内、一人が材料を取るためにラインを離れたらどうなるでしょうか?
一人が1分でもラインから抜けると、一気にバランスが崩れます。

そこまでひどくなくても、一人が部品を取り損なうとどうなるでしょうか?
部品を取り損なうと少し作業時間が長くなり、バランスが少し崩れます。
1回だけだったら、バランスを取り戻すことができます。
しかし、5名が入れ替わり作業時間が長くなると、バランスはどんどん悪くなります。

つまり、ラインの全員が安定して作業できるようにすることが重要です。
ラインバランス効率100%を目指すより、作業の安定化の方が、生産数が上がる場合が多いのです。

生産がスタートすると、全員がラインから離れることがないようにしましょう。
ラインのメンバーが、材料などを取るためにラインから離れないようにするということです。
ラインの状態は、ラインのメンバーの立ち歩きの発生でも掴むことができます。

そのため、材料供給を専門に行う人を配置する場合が多いのです。
トヨタさんでは、材料供給の人のことを、「水すまし」と呼んでいます。
水すましの仕事が、ラインの生産数UPのために活躍しています。

生産中は、ラインの全員が作業に集中できるようにすることが重要です。
 
     
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