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【9】機械を使う生産では? 
もう一つの「機械を操作する仕事」について考えてみましょう。
手作業が少なく感じますが、「ムダな作業」が発生しています。

機械が何台もあり、場所が固定されているので、作業を行う人が歩き回るのが普通です。
しかし、歩行をムダだと感じる人は少ないでしょう。
確かに機械から機械への移動は、どうしようもありません。
レイアウト変更しか改善する方法がありません。

しかし、同じ機械を使っても、生産数に違いがでることに注意してみましょう。
一般的には「稼働率」という数字で評価するのですが、正確に状態をつかむことは難しいです。
生産数の方が、分かりやすいです。

生産数が上がらないのは何故でしょうか?
どんなに優秀な機械でも、必ず停止するからです。
「材料交換や材料補充」、「機種切替」、そして、「故障」のためです。

機械は停止すると、人が来るのを待っています。
材料交換や機種切替は計画的に行えますが、故障は突発的に発生します。
そのため、人は機械の都合に合わせなければなりません。

機械の停止、特に「ちょこ停」について考えてみましょう。
「ちょこ停」とは、ちょこっと停止のことです。
部品のつまりなど、簡単に復帰できる機械の停止のことです。
部品のつまりを取り除けばよいので、1分もかからずに機械を動かすことができます

人が機械の停止を見つけて、停止した機械のところに行くことができれば良いのです。
しかし問題なのは、人が機械の停止を見逃した場合なのです。
ずっと、機械が停止したままになってしまいます。
この「停止したことを見つけるまでの時間」の短縮が重要です。

また、機械の停止を見つけても、機械の近くに行くのに、時間がかかってしまうのも問題です。
この「機械までの移動時間(歩行)」も、短縮しましょう。

特に「停止したことを見つけるまでの時間」つまり「見逃し時間」が、大きいのです。
1分で復帰できる「ちょこ停」なのに、気がつかなくて10分も停めていた・・・
なんてことが発生していませんか?
この「見逃し時間」の短縮が、とても重要です。

だいたいの機械には、シグナルタワー(ランプ)やブザーなどがついていると思います。
シグナルタワーがなければ、機械の動きが分かる部分がありますか?
正常な時に必ず動いている部分、例えばコンベアやモータなどです。

一人で何台もの機械を担当する場合が多いですね。
どのように、機械を巡回していますか?
巡回のルートは決まっていますか?

全ての機械が見える「最も小さなエリア」を、巡回するのが効果的です。
フロアーの端の方にいると、全ての機械の状況が見えないですね。
できる限り、機械が並んでいる中央にいる時間を長くするということです。

そうすれば、見逃しも少なくなるし、停止した時に最短の歩行で機械まで行くことができます。
巡回ルートを工夫して、少しでも「歩行」や「機械の停止時間」を少なくして下さい。

もちろん、材料交換や機種切替の時間を短縮することも重要です。
機械の停止を少なくすることも大切です。
しかし、専門的な知識が必要なので、別の本で説明したいと考えています。

機械1台1台に注意して、少しでも多く生産してもらえるようにしましょう。
 
     
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