あなた一人で、手抜きでできる「作業を楽にする現場改善」 |
【1】作業を見てみましょう |
工場の作業には、色々ありますが、大きく分けると、現場と事務の仕事になります。
この本では、現場の仕事を中心に考えていくことにします。
現場の仕事にも色々とあり、正確に分類すると多岐にわたります。
思い切って、「身体を使っての作業」と「機械を操作する仕事」に分けてみます。
まずは、身体を使っての作業、つまり、「組立作業」を考えていきます。
「組立作業」は、同じような作業を、繰り返し行う場合が多いです。
最初は不慣れな作業でも、何度も繰り返し行うと身体も慣れてきます。
すると、身体はあまり疲れを感じないようになります。
しかし、何か心の中はモヤモヤしませんか?
仕事が面白くなくて、元気が出にくいことがありませんか?
これは、「慣れ」によるものです。
「慣れ」は大事なものですが、やっかいな一面もあります。
もちろん、作業に慣れることは非常に重要で、慣れると確実に早く作業ができるようになります。
しかし、この「慣れ」が「ムダ」を見つけられないようにしてしまうのです。
作業の中にムダがあるのに、毎日、このムダな作業も一生懸命に行ってしまうのです。
もったいないと思いませんか?
限りある大切な時間なのに、ムダな作業を行っているのです。
その「ムダな作業」に気がつかないのです!
私は、工場の改善のサポートをする仕事を行っていました。
工場に行くと、どうも「ムダな作業」が目につくのです。
しかし、現場の人に聞くと、「ムダな作業」は無いとの答えが返ってきます。
何故、ムダが見えないのだろうと不思議に思っていました。
もう一つの「機械を操作する仕事」にも、「ムダな作業」が発生しています。
機械が固定されているので、作業を行う人が歩き回るのが普通です。
歩行について、ムダだと感じる人は少ないでしょう。
機械は停止すると、人が来るのを待っています。
そのため、人は機械の都合に合わせなければなりません。
どうしても、ムダな時間が発生してしまいます。
どうすれば、少しでも「歩行」や「ムダな時間」を少なくすることができるでしょうか?
では、組立作業を楽にする方法から考えていきましょう。 |
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