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よくある質問 (Q&A)
◇機械作業の改善
Q:機械作業のムダとは?
A:・工具を使うために、機械を停めている
 もちろん運転しながら工具を使用できませんが、工具の準備や片づけはできます。

・材料の補充や交換、完成品の取り出しを行うために、機械を停めている
 基本は機械を停止して行いますが、機械を動かしながらできる作業もあります

・帳票を書くために、機械を停めている
 もったいないですね。その帳票は、ちゃんと使われていますか?

・「ちょこ停」なのに、長時間、機械が停まっている
 「ちょこ停」とは、すぐに復帰できる停止ですが、見逃してしまい長時間停止になっている

・品種切替のため、機械を停めている
 機械を停めなければできない作業が最短になっていますか?参考
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Q:「ちょこ停」とは?
A:「ちょこ停」は、「ちょこっと停止」の略で、すぐに復帰できる停止のことです。
ワークが詰まったとか、安全検出のセンサーが働いた場合など
ワークの詰まりをなくしたり、安全確認すれば、すぐに運転を再開できます。
停止を発見できれば、1分もたたないうちに運転できるのです。

この「ちょこ停」で、10分以上も停止している場合を見かけます。
工場を回っていると、「早く停止に気づいて!」と、祈る気持ちになります。
停止を見つけるという簡単なことなのですが、早く見つけるためには工夫が必要です。参考
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Q:工具の手元化とは?
A:工場を訪問した時、機械の近くにレンチセットを置いているのを見かけます。
数本のレンチがセットになっているものです。
あなたの機械には、置いていませんか?

いくら設計の下手な機械でも、レンチセットを全て使う機械はないでしょう?
しかも、メンテナンスではなく、生産時であればなおさらです。

M3とM4程度で、機械は運転できると思います。
そうすると、機械の近くに置いておくのは、2本だけで良いことになります。
使う場所の近くに置いておけば、すぐに使えます。
これが「工具の手元化」です。

いつも使っているレンチなのに、遠くに置いてあり、いちいち歩いて取りに行っているのも見かけます。
工具を取るための歩行はムダです。参考
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Q:運転しながら材料の投入・取り出しができません
A:機械が動き出すと、材料がなくなります。
そして、完成品でいっぱいになります。
完成品で満杯になった時、どうなりますか?

良く考えて設計された機械であれば、運転しながら安全に投入・取り出しができます。
しかし、たいていの機械は、一時的に停止して行います。
その場合の手順は、しっかり決まっていますか?

良く見かけるは、材料切れで機械が停止してから、おもむろに材料を取りに行っているのです。
また、完成品が満杯になって機械が停止してから、完成品を取り出してします。
最悪のケースでは、機械を停めたまま、完成品を遠くの棚に置きに行っているのです。
とても、もったいないですね。参考
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Q:操作ボックスが使いにくいのですが
A:あなたは、操作しにくい機械だな…と、感じたことはありませんか?
設計者は、その機械を使わないので、使いやすさまであまり考えていないのです。
特に、半自動機のように、操作が多く必要な機械は、要注意です。

操作ボックスの場所を変えても良いのです。
ケーブルの長さなどの問題もありますが、使いやすい位置に変えるべきです。
過去に、操作ボックスの位置を変えただけで、生産が10%もUPした事例がありました。
ケーブルの費用が生じても、たぶん安い話しです。

日本人は右利きが多いので、機械に向かって右側に操作ボックスがあると便利です。
しかし、左側についている機械があります。
たぶん、左側が空いて、取り付けやすかった…ぐらいの理由でしょう。
作業する位置から離れた操作ボックスも使いにくいです。参考
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Q:完成品の満杯で機械が停止しているのに気が付かないのですが
A:機械は、どんどん完成品を作ってくれます。
ある程度の完成品が、ストックできるように設計されています。
ストック以上の完成品が出来ると、機械は停止します。

人が機械の停止に気づかなかったら、ずっと停止ているのです。
とても、もったいないですね。

だいたいの機械には、シグナルタワーがついています。
完成品が満杯で停止する前に、人に知らせる必要があります。
あなたの機械はそうなっていますか?

満杯のアラームが出ない機械だったら、生産技術にお願いして、分かるようにしてもらいましょう。
生産技術にとって、難しい改造ではありません。
前もって完成品の満杯が分かるので、あなたの作業が確実に楽になります。参考
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Q:帳票を書くのは大変なのですが
A:全ては無くせないと思いますが、不要なチェックは廃止すべきです。
いえ、元に戻すべきです。
特に、不良発生のための暫定チェックは、機械の状況を把握して、早く廃止すべきです。
どうも、暫定対策がそのままずるずると続けているのを、よく見かけます。
また、チェックした後、二度と見ることのない帳票もやめるべきです。

どうしてもチェックが必要でしたら、正しい姿勢で書ける作業台が必要です。
背中を丸めて書いている姿をみることがあります。
最悪なのは、機械のカバーなどで書いている場合もあります。
立ち作業がほとんどだと思いますので、立ち作業でも無理のない高さの作業台を設置すべきです。参考
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Q:機械の清掃の注意点は?
A:機械をむやみに清掃すると、正常に動かなくなるのです。
最近は、精密なセンサーが多く使われているので、少しズレても動かなくなることがあります。
汚れをためておいて、一気に掃除をするのは得策ではありません。
一気に清掃を行うと、センサーがずれる、配線がはずれるなど発生して、正常に動かなくなります。

毎日行う清掃、毎週行う清掃、そして、1か月に1回行う清掃と決めてことが重要です。
毎日、清掃を行えば、10分もかからないと思います。
特に汚れは、汚れた時に、すぐに行えば、すぐにキレイになります。
しかし、そのままにしておくと、なかなか取れなくなります。参考
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Q:治具交換が大変です
A:必要な工具は、全てそろっていますか?
「レンチセットが置いてあります」だけでは不十分です。
使うレンチだけ、たぶん2~3本と、交換する治具を、キレイな作業台に並べましょう。

さあ、治具交換がはじまりました。
取り出した治具を置く、場所がありますか? 位置は決まっていますか?
最悪なのは、治具や工具を、機械のベースやカバーの上に置くことです。
たまに、大切な治具を床に置いているのを見かけます。
これには、さすがに温厚な私でも、大声で注意します!

品種切替が行える場所がなければ、キャスター付きの作業台を、使う時だけ持って来れば良いのです。
数台の機械があっても、品種切替は同時に発生しないので、切替用の作業台は1台あれば十分です。

生産がスタートした後、交換した治具を清掃・確認していますか?
次にその治具を使う際、トラブル無しに生産するために、すぐにチェックすべきです。
そして、治具を保管する定位置が決まっていますか?
いつでも、すぐに取り出せるように、定位置を決めましょう。

品質を決める大切な治具です。
丁寧に、かつ、素早く交換ができるように手順を決めましょう。参考
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Q:品種切替時間短縮の手順は?
A:機械の停止時間を短縮するための手順は以下になります。

1.現状の品種切替作業を動画で撮影します。
機械を停止した時から、品種切替作業を行い、機械をスタートし片づけ作業が終わるまで撮影しましょう。

2.動画を見ながら、「内段取り」「外段取り」「ムダ」に作業を分けます。
「内段取り」とは、機械を停めなければ、できない作業です。
「外段取り」とは、機械を停めなくてもできる作業です。例えば、あらかじめ治具を用意するなどです。
「ムダ」は、分かりますね。不要な作業です。歩行や、手待ちです。すぐに、無くしましょう。

3.品種切替で機械を停めるのを、「内段取り」だけにします。
現状では全て「外段取り」になっていませんか?
つまり、機械を停めて、品種切替作業全てを行っている状態です。
内段取りだけの停止になると、飛躍的に機械が早く動き出します。

4.「内段取り」時間を短くするために、作業改善を行います。
「内段取り」は、機械を停めて行うので、1分1秒短く行うことが重要です。
F1レースの「ピットイン」を思い浮かべて下さい。
ピットインのように、素早く内段取り作業を行えるように、工夫してください。
ネットで「F1 ピットイン」で検索すると、動画がUPされていますので参照してください。スゴイです!

5.他の作業も「外段取り」にできないか検討します。

6.「外段取り」の作業改善を行います。

これを、何度も繰り返して行うと、半減どころか、シングルも可能です。
動画を見ながら、色々とアイデアを出してください。参考
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Q:ちょこ停での停止時間を短縮するためには?
A:あるところまで停止回数を少なくできれば、停止時間を短縮する活動を行う方が得策です。
人が機械の停止を見つけて、停止した機械のところに行くことができれば良いのです。
「ちょこ停」をすばやく見つけて、すばやく対処すればよいのです。

しかし問題なのは、人が機械の停止を見逃した場合なのです。
ずっと、機械が停止したままになってしまいます。
この「停止したことを見つけるまでの時間」つまり「見逃し時間」の短縮が重要です。

1分で復帰できる「ちょこ停」なのに、気がつかなくて10分も停めていた…
なんてことが発生していませんか?
この「見逃し時間」の短縮が、とても重要です。

一人で何台もの機械を担当する場合が多いですね。
どのように、機械を巡回していますか?
巡回のルートは決まっていますか?

全ての機械が見える「最も小さなエリア」を、巡回するのが効果的です。
フロアーの端の方にいると、全ての機械の状況が見えないですね。
できる限り、機械が並んでいる中央にいる時間を長くするということです。

また、機械の停止を見つけても、機械の近くに行くのに、時間がかかってしまうのも問題です。
この「機械までの移動時間(歩行)」も、短縮したいのです。

そうすれば、見逃しも少なくなるし、停止した時に最短の歩行で機械まで行くことができます。
巡回ルートを工夫して、少しでも「歩行」や「機械の停止時間」を少なくして下さい。参考
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Q:ちょこ停を見つけるためには?
A:ちょこ停が発生したことを、あなたが知ることができなければ、何もできません。
機械から、発信してもらう必要があります。

トヨタ自動車の工場を見せてもらうと、工場の天井に巨大な電光掲示板に気が付きます。
トヨタさんでは、「あんどん」と呼ばれているものです。
どの機械で、どんなトラブルが発生しているか、すぐに分かります。
さらに、大きな音声合成の声でも状況を伝えています。

トヨタ流はちょっと大掛かりすぎますが、光か音で知らせる方法があります。
光は、シグナルタワー(ランプ)やパトライト、音はブザー、チャイムや音声合成です。
機械がたくさんある場合は、音は難しい場合が多いです。
ブザーが鳴りっぱなしになってしまうのです。

シグナルタワーがなければ、機械の動きが分かる部分がありますか?
正常な時に必ず動いている部分、例えばコンベアやモータなどです。
遠くから見ても、動いているのが分かる部分が良いです。

ある工場では、エアーの流れを風車で分かるように工夫されていました。
知恵を出せば、色々な方法があると思います。参考
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Q:歩行が少ないレイアウトとは?
A:歩行距離は、機械の配置、つまり、機械のレイアウトの影響が大きいです。
あなたの工場の機械は、どのように配置されていますか?
機械が同じ方向に向いている、または、機械が向き合っている?

どちらもメリット・デメリットがあり、こちらが良いとは言えません。
ただ、歩行だけを考えると、向き合っている形、つまり、「対面レイアウト」の方が有利です。
機械が同じ方向に向いていると、隣の機械に行くのに、ぐるっと回らなければならないからです。

もちろん、対面レイアウトにもデメリットがあります。
モノの流れが、反対になることです。
でも、2列の機械の間を行き来するだけなので、かなり、歩行距離は短縮できます。

ちょこ停が発生した時に、シグナルタワーも見えやすいです。
ちょこ停が発生すると、すぐに機械のところに行かなければなりません。
その際も、対面レイアウトの方が、早く機械のところまで行くことができます。参考
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