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「楽々改善ストリート4」 5S活動を事例で進めよう
2018.6.26 <第8号>

メールマガジン「楽々改善ストリート4」第8号をお届けします。

私の住んでいる地域で、大きな地震がありました。
被害に遭われた被災地域の皆さまには心よりお見舞い申し上げます。
被災地においては一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。

実は、1995年に阪神淡路大震災を経験しているので、もう地震は来ないと思っていたのです。
そのため、いきなり揺れた時は、正直、肝が冷えました。
阪神淡路よりも揺れが短ったためか、家具が倒れることはなく、家具の上のモノが落ちたぐらいでした。

忘れないうちに、落下した個所の対策を行い、安全レベルが向上しました。
良いタイミングで点検になったと考えています。
「もう来ない」と地震を甘く考えていてはいけないと再認識しました。

楽々改善ストリート4では、ムダを価値に変える実践的な方法を、一緒に考えて行きます。
今までに、進める方法は説明してきましたので、こんな場合、どうすれば良いか考えてみましょう。
実際に5S改善を実践するために、具体的な事例を通して、あるべき進め方を見つけたいと思います。

次の手順で進めて下されば、嬉しいです。

(1)最初の週に課題を、皆さまにお送りします。
(2)1週間、どうすれば良いか考えてみてください。
(3)次週に、あるべき姿の一例をお送りします。

つまり、2週で完結するようにお送りします。
ここに登場する「おおきにXX」のあるべき姿で進めて欲しいと願っています。

今回は、あるべき姿の一例をお送りします。
あくまでも、一つの考え方ですので、イイとこどりをして活用頂ければありがたいです。

進めていく中での「悩んだこと」はじめ、ご意見・ご提案をお待ちしています。

※HPからご登録頂いた方、名刺やメールを頂きました方に発信させて頂いています。

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8回目:あるべき姿
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◇5S活動の目的(正しい:〇 微妙:△ 良くない:×)

「おおきに工場」での話です。

生産性向上を目的として(×) 、5S活動をスタートしました(〇)。
推進するメンバーが集まって(〇)、整理からスタートすることに決めました(〇)。
整理とは「要るものと要らないものを分けて要らないものを捨てること」であると(〇)、メンバーのイメージを統一しました(〇)。
そこで、「要るものとは何か」についてディスカッションしました(〇)。

Aさんは、要るものとは大切だと感じるものだ(×)と言いました。

Bさんは、要るものとは使うもので(〇)、いつ使うのかが重要だ(〇)と語りました。

Cさんは、要るものとは高額のもので(△)、もったいないので(×)捨ててはだめだ(△)と話しました。

<では、解説です>

生産性向上を目的として(×)⇒仕事をやりやすくするのが目的です。その結果、生産性が向上します。
 最初から、生産性向上を目的にすると、やらされ感が増して継続が困難になります。

5S活動をスタートしました(〇)⇒5S活動を実践することが大切です。

推進するメンバーが集まって(〇)⇒5S推進のメンバーみんなで同時に進めることが重要です。

整理からスタートすることに決めました(〇)⇒必ず、整理からスタートしましょう。もっとも効率的に進みます。
 間違っても、しつけからスタートする…なんてことは考えないようにしてください。
 整理を行わないで、事務局だけが整頓を推進しているのを、ちょくちょく見かけます。
 一見、進んでいるように見えますが、ものがたくさんあるので、パワーがかかる上、定着することはありません。

整理とは「要るものと要らないものを分けて要らないものを捨てること」である(〇)⇒その通りです。

メンバーのイメージを統一しました(〇)⇒メンバーのイメージを正しく統一することが重要です。
 ディスカッションしてみると、片づけだと思っている人、清掃だと信じている人が、必ずいるものです。

「要るものとは何か」についてディスカッションしました(〇)⇒「要るもの」だけでは、ばらつきを生じます。
 当社にとって要るものとは何かを、しっかりと決めることが重要です。

Aさんは、要るものとは大切だと感じるものだ(×)⇒ばらつきを生じる、もっとも良くない考え方です。
 大切なものとは、一人ひとり違います。自分の家では構いませんが、抽象的な決め方は混乱を生じます。

Bさんは、要るものとは使うもの(〇)⇒その通りです。みなさんで、しっかりイメージしてください。

いつ使うのかが重要だ(〇)⇒今日使う、今週使う、今月使う、必ず使う(クリスマスツリーなど)と分類することが重要です。
 身の回りに置くものは、例えば、今週使うものだけにすると決めることが重要です。
 それ以外のものは、別の棚や倉庫に一時的に置きましょう。
 会社全体を一つのルールに決めるのは難しいので、職場ごとに決めれば良いです。

Cさんは、要るものとは高額のもの(△)⇒高額なものは慎重に決める必要があります。
 特に、すでに今では手に入らないものは、要るものと判断しましょう。

もったいないので捨ててはだめ(△)⇒捨てることが、本当に、もったいないでしょうか?
 大切な場所を占有し、ほこりまみれになっている方が、よっぽど、もったいないです。
 高額なものは慎重に判断する必要がありますが、邪魔にならない場所にコンパクトに保管することをお勧めします。

※このように、5S活動のスタートである整理を行う時には、要るものとは何かをしっかり理解して実践することが効率的です。
要るもののイメージがばらつくと、推進メンバーの大きな負担となり、なかなか成果も出ない状態が続いてしまいます。
メンバー全員で、しっかり要るものとは何かをイメージできる機会を持って欲しいのです。

 
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