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「楽々改善ストリート2」 整頓の準備として整列
2017.11.14 <第7号>

お疲れさまです。現場改善コーチの来嶋です。
あなたの5S改善は、順調でしょうか?
少しでも改善を進めて、楽に楽しくなって欲しいと願っています。

メールマガジン「楽々改善ストリート2」第7号をお届けします。

前回では、清掃をじっくり行いましたので、周りがピカピカになりましたね?
しかし、ほこりや汚れはどこからともなくやってきます。
毎週、少しずつ清掃ができるように、清掃のルールを決めることが重要です。
いよいよ今週は、5S活動の山場である整列~整頓に入っていきます。

全10回、つまり10週間で、一通りの5S改善を進めることができるようにします。
毎週、実践すると、2.5か月で5Sの中の「3S」が、実現できるのです。

次の手順で進めてください。

(1)5S改善テキスト「5S改善を楽しむ」を読んで、概要を理解してください。
(2)実践すべき内容を、説明します。1週間で、ゆっくり実践してください。
(3)悩むことが発生したら、下記のメールアドレスにご連絡ください。ヒントをお送りします。

進めていく中での「悩んだこと」はじめ、ご意見・ご提案をお待ちしています。

※HPからご登録頂いた方、名刺やメールを頂きました方に発信させて頂いています。

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5Sテキスト「5S改善を楽しむ」
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<7章>「整頓」の準備として「整列」を行いましょう

【1】「整列」とは、ものの置き方

「清掃」でピカピカになったので、工具や材料などの置き方を整えていきましょう。
一般の5Sでは「整頓」に入るのですが、準備として「整列」を行うと「整頓」がうまく行えます。
「整列」とは、ものを「直角平行」に置くということです。

◆「整列」は、ものを取りやすく、元に戻しやすいこと
工具や文房具などを取りやすくするのはもちろんですが、確実に元に戻せるようにすることが重要です。
そのため、出来る限り直角平行にまっすぐに置くと良いのです。
ものとものの間は、少し間隔をとると取りやすくなります。
よく使うものを手前に、あまり使わないものを、奥の方に置くと、作業効率が良くなります。
作業台や机の上で使用する工具やペンなども、使う位置の近くに直角平行に置きます。

現場でよく見かけるのですが、作業台の上にレンチセットを置いるケースがあります。
直角平行に置かれていても良くない事例になります。
よく使うレンチは2~3本であり、全てのレンチを使うことはないでしょう。
レンチがセットになっていると、使うたびにレンチを取り出し、そして、戻す必要があります。
すぐに使うからと思って、ポケットに入れるとどこかにいってしまいます。
よく使うレンチだけを、作業台に置くと格段に使いやすくなります。
レンチセットからのレンチの取り出し時間、そして、元に戻す時間は大きなムダなのです。

さらに、机や作業台の上にペン立てを置き、たくさんの筆記用具を入れているのも見かけます。
よく使うペンは、2~3本しかないと思います。
使用するペンだけを、作業台の上に置き、あまり使わないものは、引出しの中に入れてください。
ペン立ては中にほこりがたまるし、いつのまにか不要なペンが増えるので、無い方が良いのです。

【2】取りやすく、元に戻しやすいですか?

工具や文房具を置いている場所が、もっとも取り出しやすく、元に戻しやすい場所でしょうか?
取り出しと戻しやすい場所は、簡単に楽に、より早く目的の場所に移動できることです。
人間の腕は前後には、約30cmしか動きません。
遠くのものを取ろうとすると、腕が伸びきって身体を前に動かすようになります。
上の方向には、腕の角度が最大45度ぐらいまでに置きましょう。

作業台で製品を組む場合、工具や材料は、出来る限り製品に近い方が早く組めます。
直角平行を崩さすに、工具などを出来る限り手元に置きましょう。
組立てを行いながら、少しずつ場所を変化させて、作業の行いやすい位置を見つけていきます。

材料や工具がたくさんある場合は、作業台や机の上に置くだけでなく、置き場を2階建てや3階建てにするのも良い方法です。
作業台の上に小さな棚を作って、その上に置くと2倍~3倍の種類を置くことができます。
製品と同じ高さが、もっとも早く取ることができます。
使う頻度の少ないものを、少し遠い2階や3階に置いていきます。
高く積みすぎると取りにくくなるので、3階建てが限度でしょう。
取りやすく、元に戻しやすい位置を見つけてください。

◆作業を撮影してみましょう
作業を行いやすい位置を見つけるために、手元をスマホやデジカメで動画を撮影しておくと、後から自分一人でも分析することができます。
例えば、ドライバーを作業台に戻す場合を考えてみましょう。
ドライバーを作業台の上に戻す場合、ドライバーの向きを変えるため、手の回転が必要になります。

ペン立てのような形のドライバーを立てるものがあると、手に持っている姿勢のまま戻せるようになります。
これだけで、手の動きがスムーズになり、作業が早くなるのです。
直角平行にものを置く「整列」を行い、作業台や机、そして床の上をスッキリさせましょう。

【3】工場の床の線は踏まない

工場で、床に線が引かれているのを見たことがあると思います。
この線は、機械や作業台を置く「基準線」であり、とても重要なものです。
白色や黄色のラインテープやペンキで通路や機械の設置場所などを示しています。
そのため、線の上には何も置いてはいけません。
歩く時も、絶対に踏んではいけない重要な線なのです。

◆工場の床の線は重要な基準線
床の線は単に通路を示すだけでなく、工場のレイアウトや物流の基準になるものです。
この線がないと、機械や作業台を、どのように置けば良いか決められないのです。
基準線に直角平行に、機械や作業台を配置します。
キャスター付きの台車も、この基準線に直角平行に置くことが重要です。

この重要な線がはがれかかっているのを、よく見かけます。
このような状態は、5Sの維持ができていない、つまり、清潔のレベルが低いと判断します。
工場を訪問する人は、この床の線をしっかり見ていますので、注意してください。

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さあ、実践してみよう
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前回は徹底して清掃を行い、周りがキレイになりました。
今週から、整列~整頓で、もっとも使いやすい、ものの置き方を見つけていきます。
まず、使いやすい位置を見つけ、整列を行います。

(1)使いやすい位置を見つけましょう。
・今、置かれている位置が最適とは限りません。
・取りやすい位置か、再確認してみましょう。次のチェックを行うと分かります。
 腕は伸び切っていませんか? しゃがみませんか? 身体をねじりませんか?
 持ち替えがありませんか? 落としたりしませんか?
・置く位置は、直角平行になっているか、確認してください。

(2)置く位置が決まったら、「定位置、定品、定量」を決めましょう。
・養生テープ(マスキングテープ)を貼り、マジックなどで、三定の要件を記入しましょう。
 養生テープは、100円ショップに売っています。
・最初は、手書きで構いません。ラベルは、次回の「整頓」のステップで作成します。
・あくまでも試行として行うため、試行期間を決めてください。
 試行期間(例えば1週間)も、養生テープを貼りって、「〇月△日まで」と記載します。

(3)使いやすいか評価し、置く位置を工夫しましょう。
・2~3日間、使ってみて、使いやすいか判断してください。
・実際に使ってみて使いにくいと判断した時は、すぐに置き場所を変更しましょう。
・養生テープははがれやすいので、はがして貼りかえることができます。
 粘着が弱くなった時は、もう一度、新しい養生テープを貼って、三定を記入します。
・試行期間の中で、もっとも使いやすい位置を決めましょう。

さあ、ゆっくり実践してみましょう!

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