5S活動から現場活動に発展させるヒント集です

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1人で学ぶ
「5S改善を止めないための15のヒント」 -5S活動の誤解-
6.みんなで決めて、みんなで守りましょう
5Sの最初は「整理」ですが、不要なものがなくなると、間違いなく仕事は楽になります。不要なものがたくさん残っている現場では、絶対に現場改善はうまくいきません。要るものと要らないものの判断を行い、「要らないもの=捨てるもの」を決めます。要らない作業や使っていない伝票などの帳票も捨ててしまいましょう。なかなか難しい決定ですが、思い切って決定し捨てるという行動をしなければ、何も変化しません。5Sは、「決めて、守ること」が重要なのです。

これを繰り返していると、「決めて、守る」ことができるようになります。決して、社長や5S事務局が決めるのではなく、「現場のみんなが決めて、みんなで守る」のです。これが、しっかり出来るようになると、確実に仕事がやり易くなります。仕事がやり易くなると、現場が元気になります。モチベーションが向上するのです。現場が元気になれば、5Sだけでなく現場改善もどんどん進んでいきます。この好循環ができてくると、さらに現場改善は進んでいきます。これで、経営が良化しない会社はありません。

でも、「要るものですか?」と質問すると、「要るものです」と答えが返っています。本当に、要るものなのでしょうか? 質問を変えて、「最近、使いましたか?」と質問すると、使っていないものもかなりあるのです。つまり、「要るもの」とは「使うものと」と考え、さらに使う時期をしっかり見極めることが重要なのです。一例として、次のように分けてみると判断がしやすくなります。

(1)今日、使うもの
(2)今週、使うもの
(3)今月、使うもの
(4)いつか使うもの
(5)使わないもの
(6)壊れていて使えない

それぞれの職場で事情が異なりますので、(2)や(3)と決めることが重要です。全社統一というと聞こえが良いですが、無理があると思います。それぞれの職場の事情に合わせて、その職場のメンバーが話し合って決めることがもっとも望ましいです。ルールとして、しっかり掲示するのが良いです。最初は手書きで十分です。試行期間を決め、実際に運用してみた上で、守れるルールなのか判断することが重要です。守りにくければ、もう一度、皆さんでディスカッションを行って、ルールを見直してください。試行の上、納得できれば、キレイに示したルールを掲示すれば良いのです。

同じように、「捨てる」ルールも決めてください。そこで、「捨てるものを決める」決断が必要になります。一例として、次のような感じです。
(1)1か月以内に使わないもの (2)3か月以内に使わないもの (3)半年以内に使わないもの
整理で外に出したものに大きく日付を書いておき、その期限がきたら、目をつぶって捨ててしまいましょう。絶対に、捨てる時に考えてはダメです。捨てる前に一か所にまとめて、写真を撮り、重量を計ります。「トータル何kg捨てた」ということが、あなたの「整理」のやりがいになります。

捨てることにより、使う/使わないという「眼力」を身につけられます。そして、捨てるという「決断力」が飛躍的に向上します。この「眼力」と「決断力」は、全ての仕事に活きてきます。「整理」により、あなたは重要な仕事力を養うことが出来るのです。

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