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1人で学ぶ
「5S改善を楽しむ」 <5S教室 テキスト>
12.「5S改善」を継続するために
【まとめ】

あなたの周りが少し変わってきたと感じられたら、良くなったことを確認しましょう。
最も重要なのは、「楽になったか?」ということです。
改善前の状態は忘れているものなので、改善前の写真と比べてみましょう。
作業台や机の上に置かれてものの点数や、歩数、時間などの数字で「成果の見える化」を行うことが重要です。

5S改善が進むと、どうしてもマンネリになってきます。
もっとも効果的なのが、会社間の交流です。
現場で自由にディスカッションしながら考えると、びっくりするくらいアイデアが出て来ます。
業種は違っていても、現場の悩みは同じなので、共感し合えるのです。
「ある工場での常識が別の工場での非常識」であるという「5S改善の高位平準化」が実現できます。

5S改善の実践ができるようになったら、どんどん周りを引き込んで欲しいです。
「5S改善人口」が増えて、飛躍的に現場が変わっていきます。
自分の能力を高めるもっとも良い勉強方法は、「人に教える」ことです。
自分が理解していないと、人に教えることは出来ません。
あなたが先生になって「5S改善人口」を増やすことにより、さらに5S改善が進みます。

【1】5S改善で良くなったことを確認しましょう

あなたの周りが少し変わってきたと感じるようになったら、良くなったことを確認しましょう。
最も重要なのは、「楽になったか?」ということです。
あなたは、会社から帰る時の疲れが、少なくなったと感じることができますか?
肩や腰の痛みが減ったでしょうか?
「何となく楽になった」と思えるようになったら、必ず楽になっています。

◆改善前の写真と比べてみましょう
「あれ、こんなのだったっけ?」と感じるほど、改善前の状態は忘れているものです。
漠然と見るのではなく、作業台や机の上に置かれてものの点数を比べてみましょう。
必ず、5S改善で工具や文房具が少なくなっています。
もっと狭い作業台でも大丈夫になっているかもしれません。

◆数字で確認しましょう
さらに、良くなったことを、「数字」で確認してみましょう。
これを、「成果の見える化」といいます。
分かりやすい数字としては「歩数」があります。
これは、歩数計をつければすぐに分かります。
1000歩で、0.75kmですので、大きな改善です。

もう一つ、分かりやすいのは「時間」です。
簡単にスマホのアプリで時間が正確に測定できます。
毎日、行っている作業をスマホのストップウォッチ・アプリで測定してみましょう。
改善でムダな作業がなくなっているので、必ず早くなっています。
他にも、しゃがむ回数、振り返る回数、背伸びをする回数、疲れて肩をたたく回数なども、少なくなっていませんか?

【2】5S改善の交流が重要です

5S改善が進むと、どうしてもマンネリになってきます。
このマンネリに、もっとも効果的なのが、会社間の交流です。
5Sや現場改善は、業種が違っていても、同じような活動内容であることが多いため、異業種のメンバーが集まって現場で改善アイデアを考えると、とても良い刺激になります。

◆一緒に現場を回って改善案を考えてみましょう
現場で自由にディスカッションしながら考えると、びっくりするくらいアイデアが出て来ます。
人数が多いと、4~5人程度のチームに分けて、いくつかの現場で同時に行えば効果的です。
良い点と、改善点(問題点)を整理した後、重要な改善点について改善案のイラストを描くと分かりやすいです。
さらに改善案のディスカッションの中で、仕事のグチも出て来ます。
業種は違っていても、現場の悩みは同じなので、共感し合えるのです。

もう一つのメリットがあります。
「ある工場での常識が別の工場での非常識」ということが良くあるので、ある工場で苦労したアイデアをもらって苦労なく5S改善できることは、とても効率的なのです。
アイデアをもらった工場は、別のアイデアでご恩返しすれば良いのです。
つまり「5S改善の高位平準化」が実現できることになります。
複数の会社のメンバーに参加してもらい、持ち回りで現場を回り、実践活動を行うのが効果的です。

【3】5S改善を教えることが最高の勉強

5S改善の実践ができるようになったら、どんどん周りを引き込んで欲しいです。
すると「5S改善人口」が増えて、飛躍的に現場が変わっていきます。
座学研修ではなくて、現場でのOJTで5S改善の現場指導を行って欲しいのです。
つまり、周りのメンバーと一緒に5S改善を進めていくことです。
周りのメンバーが5S改善を好きになってくれれば大成功です。

◆教える時に一つだけ注意をして欲しいこと
すぐに改善案を教えてしまうことだけは、やめて欲しいのです。
改善案を言わないで、周りのメンバーから改善案を引き出して欲しいのです。
もちろん、指導者であるあなたも改善案を考えるのですが、これだと思う改善案が浮かんだら、周りのメンバーにヒントを出して、ディスカッションをしながら、その改善案を周りのメンバーから言ってもらうのです。
周りのメンバーにとって、自分の改善案になります。
誰でも人から与えられたことを行うのは、面白くありません。
でも、自分が考えたアイデアであれば、一生懸命行うものです。
メンバーが頑張って実施してくれると、必ず上手く行きます。
そして、メンバーの成果にしてあげてください。

◆5Sのワンポイント・レッスンが重要です
自分の能力を高めるもっとも良い勉強方法は、「人に教える」ことです。
自分が理解していないと、人に教えることは出来ません。
勉強しはじめた人の、素朴な質問にも答えることができません。
どんどん、5Sが好きなメンバーを増やしてほしいのです。
教えるといっても難しく考える必要はありません。
このテキストの各章の最初にある「まとめ」を、あなたの言葉で説明すれば良いのです。

あなたが先生になって「5S改善人口」をどんどん増やし、5S改善をさらに進めてください!

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