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6.点検清掃から保全清掃へとレベルを上げる
【まとめ】

初期清掃から、点検清掃、保全清掃とレベルを上げていきます。
ピカピカの現場なら異常が見えます。
小さなゴミでも異常として感知されるわけです。
これが点検清掃のイメージです。
5S活動としてのはじめての床の清掃は、床にはいつくばって、手で水拭き清掃を行うことをお勧めします。
はいつくばって拭くと、床のゴミや汚れがよく見えます。
汚れが目で確認でき、汚さないようにしようとする意識が芽生えます。

保全清掃とは「根元から絶つ」ことです。
つまり、発生したゴミの量を「目で見る管理」をして、ゴミや汚れを少なくことです。
少しでもゴミの発生を少なく出来れば、清掃が楽になります。

機械はメンテナンスも重要ですが、それ以上に、機械の清掃が大事です。
機械の清掃は、慎重に行うことが重要です。
むやみに機械にペンキを塗って汚れをごまかすのではなく、ウエスなどで少しずつ丁寧に油や汚れを取っていきます。
機械の清掃時には、①機械の電源はオフにする ②センサーなどの機械の位置が再現できるようにする を守りましょう。
まずは、1台を徹底的に磨きあげると、掃除のコツや注意点が分かります。
そして、清掃しやすいように改善を行うことが重要です。

【1】ピカピカの現場なら異常が見える

床がピカピカに磨かれていて、ゴミのない状態であれば、人はゴミを落とすのをためらいます。
それは、何も落ちていないきれいな床であれば、ゴミが落ちていたらひと目で分かるからです。
小さなゴミでも異常として感知されるわけです。これが点検清掃のイメージです。

◆点検清掃とは?
5S活動としてのはじめての床の清掃は、床にはいつくばって、手で水拭き清掃を行うことをお勧めします。
普通の床清掃は柄のついたモップを使います。
手で拭くのと汚れの取れ方は同じですが、一つだけ違いがあります。
それは目の位置、つまり、視線です。
はいつくばって拭くと、床のゴミや汚れがよく見えます。
工場の床だと、ネジや髪の毛、ひょっとしたら製品も落ちていることもあります。
汚れが目で確認でき、汚さないようにしようとする意識が芽生えます。
これが点検清掃です。

ゴミや汚れの分析を行い、出ないように対策できれば、清掃が楽になります。
いつもの床の清掃は、モップで行えば良いでしょう。
時々(月に1回とか)、はいつくばって床の水拭き清掃を行えば、ゴミや汚れの変化がわかります。
だんだん、ゴミが少なくなり、汚さないようになっていきます。

【2】保全清掃でレベルを上げましょう

機械の下にウエスを敷いているのを見かけます。
機械から油が漏れていて、それをウエスで受けているのです。
工場だけでなく、事務所の床まで、油で汚れている場合があります。
油漏れの最初は、まずオイルパンなどの受けを設置して、床に油が落ちないようにします。
次に、油漏れの原因を追究して、油漏れが発生しないようにしなければなりません。
つまり、「根元から絶つ」ことが重要です。これが、保全清掃のイメージです。

◆究極の清掃の姿とは?
「究極の清掃の姿」は、「汚さない」ことです(B029)
ゴミも出ず、汚れなければ、清掃が不要なのです。
「整理」のところで、捨てるものの重量を計りましょうと言いました。
同じように、ゴミを捨てる際、ゴミの重量を計ることが重要です。

発生したゴミの量を、「目で見る管理」するです。
少しでもゴミの発生を少なく出来れば、清掃が楽になります。
毎日、清掃していたのが、3日や1週間に1回でもキレイになります。
ゴミと汚れが発生しない改善を地道に行うと、清掃がどんどん楽になります。

【3】機械の清掃は注意して行いましょう

工場に行くと、とても古いのに、ピカピカな機械があります。
そういう機械は、キチンと動いています。
「もう半世紀も動いています!」という説明を聞くと、本当に感動します。
機械はメンテナンスも重要ですが、それ以上に、機械の清掃が大事です。
機械の清掃は、慎重に行うことが重要です。
むやみに機械にペンキを塗って汚れをごまかすのではなく、ウエスなどで少しずつ丁寧に油や汚れを取っていきます。

◆機械を清掃する時に守ること

(1)機械の電源はオフにする
(2)センサーなどの機械の位置が再現できるようにする

電源をオフにしておかないと、急に機械が動いてケガをするかもしれません。
掃除を行っているうちに、センサーなどの位置がズレてしまって、機械が動かなくなることがあります。
あらかじめ、センサーが元の位置に戻せるように、ケガキ線などを入れておくことが重要です。

◆機械の清掃個所を決めましょう

あなたの機械は、清掃箇所と清掃日がちゃんと決まっていますか?
毎日行う清掃、毎週行う清掃、そして、1か月に1回行う清掃と決めてことが重要です。
毎日、清掃を行えば、10分もかからないと思います。
特に汚れは、汚れた時に、すぐに行えば、すぐにキレイになります。
しかし、そのままにしておくと、なかなか取れなくなります。

ワークの破片などのゴミを、そのままにしている機械を見かけます。
銅線を使う機械はカバーを空けると、銅線屑だらけになっている機械もあります。
これは、恐怖ですね!
このゴミたちが、どんな悪さをするか分かりません。
センサーの中に入り込んだり、ショートしたり、本当に恐怖です。
すぐに取り除かなければいけません。

まずは、1台を徹底的に磨きあげると、掃除のコツや注意点が分かります。
そして、清掃しやすいように改善を行うことが重要です。
清掃がしにくいと、せっかく決めた清掃計画がだんだん守られなくなってしまいます。
古い機械をピカピカに磨き上げて、ガンガン動かしましょう!!

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