現場改善ヒント提案する現場改善コーチです

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誰にも聞けない「トヨタ生産方式」現場改善コーチが伝授します
【15】どのように活用するのか? 
TPSは極めて長期間にわたり、継続的に進化した生産システムです。
しかも、多くの巨大な自動車工場で実践され、そして、改善に改善を重ねられたものなのです。
簡単に真似ることは出来ないのですが、その考え方は現場改善を進めるにはとても役にたつのです。

IE(インダストリアルエンジニアリング)は分析から入るので、どうしてもミクロの眼になりやすいのです。
しかし、TPSは全体最適を強く目指しているため、大きな視野で考えることができます。
5Sからスタートして、TPSでムダを削減する考え方で進むのが、もっとも効率的な現場改善になります。
必要であれば、ところどころにIEの手法を使うというのが理想の姿です。

10数種類のTPSの考え方をまとめましたが、全てを使う必要はありません。
この手法が役に立ちそうだと思ったら、すぐに実践してみるのが良いのです。
ここには概要しか書いていないのですが、分厚いTPSの本を読んで詳細を学ぶ必要はありません。
かえって混乱するだけです。

あなたの現場に合った方法を考えて行うのが良いのです。
現場のメンバーでディスカッションを行い、最初は荒っぽくても良いので、スタートしてみましょう。
まずいところが出てきたら、みんなで話し合って、変えれば良いのです。
やっぱりダメだったら、元に戻せば被害はありません。

元々、生産は出来ていたのですから、簡単に元に戻ります。
トヨタでは、「朝令暮改でも遅い」と言われているそうです。
まずいと判断したらすぐに改善を行う、これを70年以上継続して、現在のTPSになっているのです。
その際、改善に大きなお金を使わなければ、被害はほとんどありません。
できる限りお金は使わず、知恵を使うようにしてください。元に戻すのも簡単です。

TPSの「T」を、あなたの会社のイニシャルに変えた「あなたの会社名」+PSを、是非、つくってください。
製造業だけでなく、サービス業でも、どんな業種でも現場があれば効果を出すことができます。
あなたの現場に合った、あなた独自のTPSをベースにした現場改善を考えるのは、とても面白いものです。

都合の良いことに、日本には莫大な「ムダ」が眠っています。
あなたの現場にも、多くのムダが眠っていることでしょう。
ムダは資源であり、うまく活用することが重要なのです。

このムダを、もっとも効率よく活用できるのも「5S改善+TPSベースの現場改善」なのです。
不要なものを捨てて、作業しやすいようにできるのが「5S改善」です。
そして、TPSベースの現場改善でムダを楽(らく)に変えて、仕事をやりやすくするのです。

上手く進めれば、ほとんどお金を使わずに、生産性が向上できます。
5S改善+TPSを進めることにより人材育成もでき、現場のモチベーションを維持することができます。
やはり、現場改善は「楽(らく)に楽しい」進め方でないと長続きしません。
TPSのように、進化させながら継続することが非常に重要です。
これを最小のパワーで行うのが理想です。

楽(らく)に楽しく「5S改善+(あなたの会社名)生産方式」を上手く進めていってください。
     
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