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1人で学ぶ
誰にも聞けない「トヨタ生産方式」現場改善コーチが伝授します
【1】トヨタ生産方式とは? 
トヨタ自動車が1945年ごろから、ずっと継続して改善を続けている生産方式です。
トヨタ生産方式の英訳はトヨタ・プロダクション・システムであり、略して「TPS」と呼びます。
トヨタ自動車は、桁違いの利益を上げる会社です。

しかし、TPSが生まれる前は、大量の売れない在庫を抱え倒産寸前だった時のあるそうです。
当時は、日本の生産性はアメリカの8分の1と言われ、アメリカ人一人の仕事を日本人は8人もかけて行っていたのです。
何とかアメリカに追いつきたい、これがTPSの出発点です。
驚くことに70年以上継続しているのです。

一般的に、会社の方針は5年程度で変わります。
私の勤務していた会社は、本当にコロコロ変わり、5年はもたなかった感じです。
TPSは70年以上も進化し続けているのです。

TPSは生産方式と呼ばれていますが、経営全体として利益を生み出すことを目的にしています。
自動車の製造なので、ものづくりのウエイトが多いのですが、決して製造現場だけで行っているものではありません。
これも、他社にはまねのできない素晴らしい点です。

そのため、TPSを導入しようとしても、非常に難しく上手くいかないケースが多いのです。
一般の現場改善のコンサルタントも、TPSのものづくりの部分だけを指導されているのです。
このTPSのものづくりの部分だけでも、70年の歴史があり、非常に多岐に渡ります。
TPSというと「かんばん」を思い出しますが、経営全体の中でかんばんを運用しているので容易には導入できないのです。

そこで、TPSのものづくりの部分だけを、今回、バラバラにしてみようと考えています。
そして、TPSの基本思想である「徹底したムダの排除」に有効な手法だけをまとめていきます。
その手法は、中小企業でも活用できるものに絞ります。

現場改善の手法に、IE(インダストリアルエンジニアリング)があります。
IEは分析中心で、どうしても改善に時間とパワーが必要になります。
一方、TPSは考え方中心なので、すぐに改善につなげていけるのです。

さらに、「JIT」という言葉を耳にすると思います。
ジャストインタイムの略なのですが、これはTPSでは使いません。
つまり、ジャストインタイムとJITは別物なのです。

JITは、ある現場改善のコンサル会社の言葉なのです。
私の尊敬する先生(故人)が名付けたのですが、TPSをベースとして、5SやIEを上手く活用するのが特徴です。
ジャストインタイムとJITは、少し異なるので注意してください。

徹底したムダの排除を行うTPSには、二本柱があります。

①ジャストインタイム
②自働化

さあ、TPSの神髄を学んでいきましょう。
     
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