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【7】SMQとは? 
SMQと並べたのは私ですので、一般的には使いません。
その他の重要な項目である、安全、士気、品質のことです。

まず「安全」ですが、現場が安全に配慮されているかということです。

① 安全装備(帽子・安全靴・マスク・耳栓など)は着用されているか?
機械職場で重量物を扱っているのに、帽子も安全靴も着用していないなんて、とんでもないことです。
大きな騒音が発生しているのに、誰も耳栓を着用していない… 困ったものです。
こんな工場で、良品が生産できるとは思えません。
事故が発生したら、生産ストップです。

②安全表示があるか? ヒヤリハットはないか?
危険個所にトラテープを貼りつけたり、危険個所には標示をしていますか?
カッターで作業したり、ぐらぐらの踏み台に乗って作業をしたり、いつか、重大な災害になりそうです。

③温度・湿度・照明・通風は適切か? においはないか?
特に、温度とにおいはキツイですね。スポットクーラーは設置して欲しいです。
においは身体に入っている訳ですので、しっかりと排気を行うべきです。

次に、「士気・やる気」ですが、生産性や品質に対して、最も重要な項目だと考えています。

①活気が感じられるか? あいさつしてくれるか?
工場の元気度が分かるのが、工場のメンバーのあいさつです。
躾だと思っている人が多いと思いますが、元気のない工場では、TOPがいくら言っても、あいさつは出来ません。
明るく前向きで、改善しようとする気持ちがないと、あいさつの言葉は出て来ないようです。

②向上意欲はあるか?
現場改善シートを掲示されていますか?
メンバーのスキル一覧表がありますか?
評価に使うだけでなく、次のスキル習得の目標になることが重要です。

最後は「品質」です。

① 不良が区別され、目立つようになっているか?
不良は、赤色など目立つ箱に入れ、材料や製品とは違う場所に置かれていますか?
例えば、作業台の上には良品だけを置き、不良は作業台下の赤箱に入れるなど、区別する必要があります。
どれだけ注意しても、不良品が良品に混入する重大問題が発生するのです。

②材料の廃棄が大量にないか?
現場のゴミ箱を注意してみましょう。
材料が大量に捨てられていることがあります。
どんな管理をしているのでしょうか? 現場責任者にヒアリングも必要です。

③ポカヨケの仕組みがあるか? 管理図があるか?
少し分かりにくいですが、不良を作らないようにする工夫がされているかということです。
例えば、機械から完成品を取り出すときに、良品取り出しになっていますか?
良品を1個1個、取り出し、不良は落下するのです。
取り出しメカが故障したら、全数、不良になるということです。
管理図でなくても、工程の「バラツキ」が分かるかということが、極めて重要です。

このSMQは、なかなか経験を積まないと分かりにくいですが、工場の実力を見る重要な項目です。
 
     
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