現場改善ヒント提案する現場改善コーチです

あなた一人で手抜きでできる楽々改善。楽に楽しく現場改善しましょう! 楽々改善舎
1人で学ぶ
一瞬で分かる「工場を見抜く眼力
【6】4Mとは? 
仕事の「4M」とは、人、設備、材料、方法の4つの頭文字を取ったものです。
特に、工場での仕事は、この4Mのレベルによって、生産性、品質に大きな差が出て来ます。
しっかり、工場のレベルを確認したい項目です。

まず「人」つまり、作業者についてです。

①歩くムダがないか? 探すムダがないか?
もっとも分かりやすい内容です。
人がウロウロと歩き回っているのは、もったいないですね。
特に、何も持たずに歩いているのは残念です。

②手待ちのムダがないか? 「閑視のムダ」がないか?
歩行より、もっと良くないのが、手待ちです。つまり、ぼーっとしていることです。
さすがに組立作業の現場では、見られないでしょう。
しかし、機械の運転を行っている作業者は、監視せずに「閑視」になっている場合があります。
機械のオペレーターの動きに注意してみましょう。

③動作のムダがないか?
少し専門的になりますが、ムダな動作が見られないかという点です。
ムダな作業とは、大きく手を伸ばしたり、しゃがんだり立ち上がったり、身体をひねったり、しなくても良い動作のことです。
疲れるだけで、生産性には寄与していない動作です。

次に「設備」つまり、生産のための機械についてです。

① 故障・停止はないか?
まずは、動いていないとどうしようもありません。
生産がなくて停めている場合は「計画停止」などの標示があるはずです。
何の理由もなく高価な機械を停めていては、生産性が高いはずがありません。

②異常音が出ていないか?
キー!と、大きな音がしていませんか?
メンテナンス不足が考えられ、大きな機械停止につながります。

③汚れていないか? 注油は充分か?
汚れている機械で、まともな生産は出来ません。
特に、機械の下がゴミだらけになっていると、不良発生が心配です。
そこに、ワークもあったら、ほぼ無管理の状態でしょう。

次に「材料」です。管理が悪いと、材料が劣化するケースがあります。

①取り扱いは良いか?
梱包されているダンボールのまま使用していませんか?
温湿度の管理がされているか?

②在庫量は適切か?
見た目では分からないので、何日分あるか、質問してみましょう。
現場の在庫であれば、多くても1週間分もあれば十分だと考えます。

③取りやすい配置か?
「床置き」されていないか?
「先入れ先出し」になっているか? 

④異種混入はないか?
材料がバラで作業台に置かれていると、他の品種と混じることがあります。

最後は「方法」つまり、作業全般です。

①運搬のムダがないか?
やたら台車が多くあり、頻繁に運搬してないか?
レイアウトや材料出庫に問題のある場合があります。

②仮作業のムダがないか?
仮作業とは、しなくても良い作業のことです。
例えば、材料を箱からまとめて取り出し、作業台に山積みにして、そこから材料を取るような作業です。
材料は箱から1個ずつ取るべきです。取りにくければ、箱の位置や角度を改善すべきです。

③作業標準は明確か? 改訂されているか?
作業指図書などが掲示、保管されているか?
その作成日時が大昔になっていないか?

このように4Mだけでも、非常に多くのチェック項目があります。
テキパキと確認を行うことが重要です。
 
     
前ページへ 目次へ 次ページへ
   
copyright (c) 2016 楽々改善舎