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誰にも聞けない「在庫削減」 現場改善コーチが伝授します
【Q9】戦略的な在庫とは? 
製品在庫について、考えてみましょう。
製品在庫の持ち方は、売れ方によって、大きく変わってきます。
お客様の要求される納期と製造リードタイムの関係によって決まります。

お客様の要求される納期が製造リードタイムより短い場合は、製品で在庫する場合が多いのです。
汎用品に多くあるケースです。
注文をもらってから生産するのではなく、製品在庫の数量を見ながら在庫補充の生産を行います。

全ての品種について製品在庫を持つ必要があります。
特に、大口や納期に厳しいお客様に対しては、製品在庫を戦略的に多く持つようにしたりします。
さらに、新製品が出た時には、旧品番の在庫を削減するように調整が必要です。

汎用品は品種も多いケースが多いのですが、工程の途中までは、ある程度の少ない品種にまとめられることがあります。
その場合は、まとめられる最後の工程に集中して仕掛在庫を持たせると、生産が効率的に行えます。
注文が入ったら、その仕掛在庫から最終品種に仕上げて出荷すれば、製品在庫を少なくできます。

このまとまった仕掛在庫のことを「ストックポイント」と呼ぶ場合があります。
ある工程の仕掛在庫ですが、しっかりコントロールすることにより、少ない製品在庫で高い納期遵守が可能になります。
全ての工程にまんべんなく仕掛在庫を持っていると、このコントロールは出来ないのです。

お客様の要求される納期が製造リードタイムより長い場合は、製品在庫は不要になります。
一部のカスタム品にあるケースです。
材料をしっかり持っておいて、注文が入ってから生産をスタートできる場合です。

お客様より1ヶ月分の注文を頂き、毎週、分納する場合などは実現の可能性が高くなります。
しかし。製造リードタイムが短いことが必要になります。
現在では、なかなか難しいケースかも知れません。

特殊なケースとして、キャンペーンのための製品在庫があります。
最も、戦略的と言える製品在庫です。販売側の思いで在庫量を決めます。
最近、良く目にするのは「世界同時発売」です。
世界の各地に密かに製品在庫を持ち、同時に販売をスタートさせるのです。
カウントダウンを行ったり、お祭りのようです。

いずれにしても、生産が早くできれば、全ての在庫を少なくできます。
製造リードタイムは出来る限り短い方が在庫削減につながります。
つまり、その工場の製造力によって必要な在庫量が変わってくるのです。

次に、少ない在庫でも大丈夫な生産のやり方を考えていきましょう。
 
     
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