誰にも聞けない「在庫削減」 現場改善コーチが伝授します |
【Q7】製品の納期が分かりません |
現場に必要な在庫とは、どのようなものでしょうか?
在庫量を決めるもっとも重要なのが、製品をお客様へ届ける納期です。
では、製品の納期とは何でしょうか?
製品にも色々とあります。
例えば、普通の野菜を買うのに、注文して買う場合は少ないです。
スーパーに行って、並んでいるものを買います。
売り切れになっていたら、他の店に行くか、買うのをあきらめます。
工場で生産している製品にあてはめると、「汎用品」と呼ばれるものです。
チップ部品などの一般電子部品やリレーやセンサーなどのパーツ類を指します。
他のメーカーの製品でも、すぐに転用できるものです。
汎用品は注文数は多いのですが、納期が短い場合が多いので、製品で在庫する場合が多いのです。
注文をもらってから生産するのではなく、製品在庫の数量を見ながら在庫補充の生産を行います。
そのため、生産が早くできれば、製品在庫を少なくできます。
この生産に要する日数を「製造リードタイム」と呼んでいます。
つまり、製造リードタイムは出来る限り短い方が在庫削減につながります。
「汎用品」に対して、金属加工品や金型などを「カスタム品」といいます。
その会社しか生産できない場合もあり、注文されてから生産する場合が多いです。
場合によっては、注文されてから設計を行う場合もあります。
カスタム品の納期は、余裕を持って長めに設定される場合が多いです。
製造リードタイムは、比較的、長くても許されるケースがあります。
しかし、使用する材料もカスタム品の場合が多いので、材料集めに苦労することが発生します。
カスタム品の最大の特徴は、多品種少量生産、短寿命です。
全く同じ製品だけど、ラベルだけが異なるために別品種になる場合もあります。
わずか3か月で生産が終了し、生産に必要な金型や治具の保管管理が、ずっと必要になる場合もあります。
多くの品種を同時に生産することになるので、多くの品種の仕掛在庫が発生します。
材料もカスタム品が多いと、生産に間に合わない場合が発生するため、在庫する傾向になります。
生産に必要な金型や治具の保管・管理に、保管場所と管理負荷が発生する場合もあります。
製品在庫は、比較的、少ない傾向にあります。
このように、製品のタイプによりお客様への売れ方が変わり、それによって必要な在庫も変わってきます。
まずは、製品の売れ方と納期をしっかり把握することが重要です。
|
|
|
|