誰にも聞けない「セル生産」 現場改善コーチが伝授します |
【Q9】ラインの形をどのように決めるのですか? |
U字ラインの作業配分が決まったら、ラインの形の設計を行います。
この作業配分を決めないで、先にラインの形を変えてしまうのを見かけますが、上手くいかないことが多いのです。
作業の熟練で改善できると考えているようですが、熟練だけでは作業配分はできません。
ラインの形は、コンベアを取り外し、作業台を立ち作業の高さにして並び替えます。
U字ラインの形は、正確にはカタカナのコの形が良いです。
Uだと、角の部分の作業台を斜めにしているケースを見かけますが、レイアウト効率は悪くなります。
直角平行に並べるのが良いです。
作業配分に従って、作業台や治具などを配置していきます。
ここで、大きさや高さをどのくらいにすれば良いのか悩むと思います。
一つずつ考えていきましょう。
まず、作業台の高さですが、使う人が腕を下おろし90度曲げ、手のひらが地面と平行になる高さが良いとされています。
だいたい1m前後になります。
作業台の上に治具を置く場合は、作業高さが1mになるようにします。
しかし、ラインメンバーには背の高い人、低い人がいます。
どちらに合わせるのが良いのでしょうか?
私は、低い人に合わせてあげるべきだと考えています。
高い人に合わせると、低い人には踏み台が必要になります。
セル生産方式では、必ず、歩行が必要となりますので、危険になります。
高い人には申し訳ないですが、少し背を曲げて作業を行ってもらうようにしてください。
作業台の幅はどの程度が良いでしょうか?
もちろん、作業台の上の治具や工具で決めますが、理想は80cm程度です。
小さいのではと感じますが、大きいと不要なものも置いてしまいます。
歩行のムダを小さくするためにも、出来る限り小さくしてください。
ライン間の距離は、どのように決めますか?
それぞれのラインに作業者が立ち、おじぎをしてお尻がかする位が良いとされています。
80~90cm程度になります。
これも、歩行のムダを小さくするためにも、出来る限り小さい方が良いのです。
このようにして、出来る限り、コンパクトにレイアウトをすることが重要です。
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