「ムダ」を楽と楽しさに変える楽々改善 |
【7】工場の中のムダ |
工場でのムダを考えてみましょう。
自動車のトヨタさんでは、次のように言われているそうです。
鉄板に穴をあける作業の場合、鉄板を運んできて、プレスにセットし、スイッチを押して穴をあけます。
その「ゴーン」という穴をあける瞬間だけが、価値のある仕事であると考えるそうです。
もちろん運んだり、セットする作業もあります。
それらは、穴をあけるための準備であり、ゼロには出来ません。
でも、出来る限り少なくしたい作業であると考えるのだそうです。
つまり、穴をあける瞬間以外の作業には、すべて「ムダ」があると考えられています。
これが、トヨタさんの考え方です。
ここまでシビアに考えるのは難しいですが、なるほどムダがありそうです。
あなたの作業を、一度、分析してみましょう。
スマホやデジカメで、30分程度、撮影してみるとよく分かります。
作業一つひとつについて、お客さまがお金を払ってくれる作業であるか考えてみるのです。
お客さまがお金を払ってくれないのが、ムダです。
次のムダがないか分析してみましょう。
1番目は、「手待ち」のムダです。何もしていない状態です。
何もしていないのは大きなムダです。
これは時間がムダです。
あなたでは解決できないケースが多いので、かなり手ごわいムダです。
2番目は、「歩行」のムダです。
特に、手に何も持たずに歩いていることはありませんか?
歩いていると仕事をしているような錯覚を感じるので、とてもやっかいなムダです。
3番目は、「探し」です。
あなたは、一日に何回、ものを探していますか?
結構な回数になっていませんか?
探して出てきたら、まだいいのですが、探しても出てこない場合、また、発注してしまいます。
こんな悪循環が起きていませんか?
さらに、たくさん発生しているのが「手の動きのムダ」です。
手を伸ばして遠くから取っていませんか?
腰を曲げたり、身体をねじったり、しゃがんで取っていることはありませんか?
小さなムダですが、少しずつ発生するので、見逃しがちなムダです。
このように、工場の中では、かなり多くの「ムダ」が発生しています。
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