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あなた一人で、手抜きでできる「作業を楽にする現場改善」
【16】ボトルネックを見つける
ライン作業は、数人で行っています。
この場合だけは、あなた一人だけでは改善できないことを、ご了解願います。
ラインの他のメンバーと一緒に改善を行ってください。

一般的には、数人の作業を時間測定して、最も時間のかかっている工程の作業改善を行います。
最も時間のかかっている工程のことを、「ボトルネック」といいます。
ボトル、つまり、瓶の一番細い部分のことを指します。
このネックの大きさで、ボトルから流れ出す水量が決まってしまうという意味です。

このボトルネックを見つけるのが、ラインの作業改善の第1歩なのです。
ボトルネックを見つけるためには、各工程の作業時間の測定が必要です。
しかし、バランスの悪いラインだと、時間測定しなくても見つける方法があります。
ラインの中にあるワーク(仕掛品)の数と、手待ちの発生を調べれば、すぐに分かるのです。

例えば、5名のライン作業を考えてみましょう。
3人目の作業がボトルネックになっているとします。

すると、2人目と3人目の間に仕掛品が溜まります。
3人目と4人目の間には、仕掛品がいつもゼロの状態になります。
4人目は、毎回、手待ちがあり、ワークが来たら、すぐに作業を行っている状態になります。

3人目がボトルネックであることが分かれば、3人目の作業を5人で作業改善すれば良いのです。
作業改善する方法は、今までと全く同じです。

すると、ボトルネックが、3人目から他の人に移ります。
また、同じようにボトルネックを見つけて改善を行うのです。
どんどん、生産数が増えていきます。
5人のチームワークも、とても良くなります。

厳密に改善を行いたい場合は、5名の作業時間を測定する必要があります。
しかし、ラインの近くに行って、5名を測定しても正確な時間は測定できないケースが多いのです。
それは、どうしても「合わせ作業」を、行ってしまうからです。
「合わせ作業」とは、何でしょうか?

例えば、3人目がボトルネックで作業時間が長い場合を考えてみます。
2人目は作業時間は短いはずですが、早く作業を終えて、手待ちすることはありません。
3人目と同じくらいの時間で作業を行います。つまり、ゆっくり作業を行うのです。
これが、「合わせ作業」です。

正確に測定しようとすると、ラインの中では難しいのです。
ラインの一人ひとりに、別々に作業を行ってもらう必要があります。
数回を繰り返し作業を行ってもらうと正確に時間が測定できます。
つまり、前後の人の影響をなくして、作業を行ってもらうのです。

他の方法としては、一人に5人分全ての作業を行ってもらう方法です。
ラインリーダーなど、全ての作業ができる人に、全ての作業を行ってもらうのです。
それを、一人ひとりの作業に分解すれば、各工程の正確な時間が分かります。

このように、正確な測定を行うためには、ちょっと工夫が必要です。
正確に各作業の時間測定ができれば、小さなムダをなくすことができます。

まずは、ボトルネックを見つけて、作業改善を行いましょう。
 
     
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